「夜型」の人が、朝型になることはできる?

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イギリスで実施された大規模な調査の結果が『ネイチャー・コミュニケーション』誌に発表された。この調査によって裏づけられたのは、「朝型」「夜型」は遺伝子によって決まっていること。体内時計の針を調整する方法について、神経生理学者ジョエル・アドリアンに聞いた。

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朝がつらい極端な「夜型」には、遺伝子が関係しているという。photo:Getty Images

目覚めて床に足を置いた瞬間から笑顔でいられる人と、朝起きるのが拷問のようにつらいという人がいるのはなぜ? 国立保健医学研究所研究部長ジョエル・アドリアンによると、これはすべて体内時計の問題だそう。この説の正しさを証明するイギリスの研究が2016年、『ネイチャー・コミュニケーション』誌に発表された。70万人のDNAデータを分析し、自称「朝型」と自称「夜型」の人の遺伝子を比較した結果、研究者らは朝型/夜型に遺伝的要因が関係していることを発見した。では、夜型の人が朝型になることは絶対に不可能なのか? 少しの我慢を続ける忍耐があれば時計の針を進めることはできる、とアンドリアンは言う。

――どうして朝が弱い人がいるのですか?

遺伝子にそう書き込まれているからです。別の言い方をすると、遅寝遅起きタイプとして遺伝子にプログラムされていたら、そういうものと諦めるしかありません。仕事が朝早いとか、子どものために早起きしなければならないといったことは問題ではありません。脳の中にある時計が、私たちそれぞれの時間を司っているのであって、世の中の時計とはまったく別問題なのです。大部分の人は中間型、早寝でも遅寝でもありません。難しいのは、朝型、夜型という極端なタイプの人たちです。彼らの時間は平均的な人たちの時間とずれているわけですから。

――起床時間を決める要因とは?

起床時間は環境から送られる信号によって決まります。日光や、身体的な活動(活動することで体温が上がる)、また社会的な同調因子、つまり毎日人と会うことなどです。最も重要なことは、こうした「信号」が規則的で、私たちがその信号を感知していることです。

――夜型、朝型を切り替えるには?

朝型の人が夜型になりたい、あるいは夜型の人が朝型になりたい場合、日中に自然界から受ける信号の強度を上げなければなりません。夜型の人は体内時計が遅れているので就寝時間が遅くなり、そのために社会的要請に応じられなかったり、睡眠不足に悩まされることが多いです。毎日太陽の光を浴びて、なるべく早い時間に体を動かすようにする(徒歩や自転車で出勤するなど)と、しだいに慣れてきて、体内時間が早くなります。ただし、このやり方で効果を出すには、毎日の努力が必要です。

――早く寝るだけではだめですか?

だめです。それでは体内時計の準備が整いません。慣れることが大切で、時差ボケの対応と同じです。最初の数日は難しいものです。一般的に言えることですが、私たちは無理やりリズムを変えようとしてしまいがちです。時間をかけてじっくり取り組むことが大事です。魔法のような方法はありません!

――不眠症についてはどうなのでしょう?

不眠症の人は昼ではなく夜に注目してしまいがち。これは悪循環です。睡眠の問題を解決したいと思ったら、逆にまず、身体活動の量と日光に当たる時間を調整することから始めましょう。この場合も、すこし辛抱して腰を据えて取り組むことが大切です。

texte:Mylène Bertaux (madame.lefigaro.fr)

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