SNSと生きる、ジェネレーションZの少女の青春物語。

Culture 2019.10.10

SNS時代を生きる女子の、"私"と自我理想の攻防戦。

『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』

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他人の眼鏡にかなった「いい子」の自分を等身大を装って演じ、夜ごと自室の暗がりから動画を発信するケイラ。“8年生”(中学2年)の現実の彼女は引っ込み思案だ。クラスメイトの誕生パーティで、陽光注ぐ自宅プールに招かれても、気後れして隅っこに控える。憧れの女子グループやひと目惚れした男子に近づくも、失敗続き。でも、女子のおしゃべりは空疎だし、男子の中身は貧弱だったり。クラスメイトや自分に差し向けたないものねだりの理想像が、うつろな鏡となって、いびつで傷だらけの自己を映し出す。胸を打つ思春期コメディ。

『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』
監督・脚本/ボー・バーナム
2018年、アメリカ映画 93分
配給/トランスフォーマー
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開中
www.transformer.co.jp/m/eighthgrade

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*「フィガロジャポン」2019年11月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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