可憐な歌声と表現力に酔う、J・ラモッタ・すずめ新作。
Culture 2020.08.10
日本でも人気急上昇中! マルチな才能の集大成。
『ブラン・ニュー・チョイス』 /J・ラモッタ・すずめ
Pヴァイン ¥2,640
なんとも不思議で可愛らしい名前が気になるが、日本人ではない。生まれはイスラエルで、ベルリンを拠点に活動中。しかも両親はモロッコ出身という異色のシンガーソングライターだ。気になる名前の由来は、日本人ギタリストに教えてもらった言葉だという。そしてその名のとおり、とても可憐な歌声を聞かせてくれるアーティストだ。グローバルなバックボーンを持つだけあって、ジャズ、R&B、ヒップホップなどさまざまな音楽を取り入れ、自らトラックメイキングやプロデュースも行うマルチミュージシャンでもある。
そんな彼女のあふれんばかりの才能を駆使した新作は、これまでに発表した2枚のフルアルバムをさらに進化させた内容だ。オーガニックな質感ながら先鋭的なビートを差し込む技は見事。リミックスも含め未来型ソウルといえる歌世界を表現している。
*「フィガロジャポン」2020年8月号より抜粋
réalisation : HITOSHI KURIMOTO