音楽があの場所へ連れて行ってくれる。 コムアイ × 南インド|人々との縁を導いた古典音楽。

Culture 2020.12.02

旅には音楽がつきもの。なかなか旅に出られないいま、プレイリストで旅気分を味わいたい。コムアイは、人の温かさに触れた南インドの思い出を呼び起こす5曲をセレクト。

KOM_I × SOUTH INDIA

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さまざまな宗教儀礼や伝統芸能に触れたり、ふとしたきっかけで聡明な人や賢者のような人に出会えたり、特に目的がないまま訪れても楽しめるのが南インド。

私は、どの街でも民泊を利用していました。ホストの家族はみな親切で、列車や宿の手配まで手伝ってくれるんです。ケララ州の港町では、ホストが私をバイクの後ろに乗せて、毎日いろいろな人のところへ連れて行ってくれました。そしてある日、白い布を腰に巻いた半裸のヨガ指導者を紹介されたんです。実はこの人が、いま私がハマっているインド古典音楽に欠かせない、“ラーガ”の概念と存在を初めて教えてくれた人物! 南インドには、いい意味でおせっかいおばちゃんのような人が多くいて、民泊でも街でも人の縁が自然と広がっていく。

今回選んだ曲は、インド古典音楽の影響を受けたものばかり。聴いていると、求めているものをたぐり寄せていける、南インドでの醍醐味を思い出させてくれます。

PLAYLIST

1. 伝説のシタール奏者を父に持つアヌーシュカ・シャンカールの曲には、ポップな要素も。
2. アメリカに拠点を置くアミ・ダン。インド古典音楽をアンビエントに交差させている。
3. 姉妹声楽家として知られる、ランジャニとガヤトリによる南インドの古典音楽。
4. 男性声楽家、パンディット・ジャスラージは神々しさも魅力。
5. インドからアジアへ広がった文化の流れを感じられる、インドネシアのスピリチュアルミュージック。

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KOM_I|コムアイ
ミュージシャン
1992年、神奈川県生まれ。水曜日のカンパネラの主演・歌唱。オオルタイチとのユニットYAKUSHIMA TREASUREのライブ映像がYouTubeにて公開中。祭りや儀礼を見に行くのが趣味。

*『フィガロジャポン』2020年8月号より抜粋

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齊藤工 活動寫眞館・参拾陸 コムアイ。

interview et texte : KENJI YAMAZAWA, YUJI IWASAKI

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