ハリー王子の称号返還求める署名活動、英国で広がる。

Culture 2021.06.01

すでに4万人以上の人々が、サセックス公爵に称号返還を求める嘆願書に署名している。エリザベス女王の孫に対する英国人の冷ややかなまなざしを示す活動だ。

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嘆願書は、ウェブサイト「Change.org」で開始され、すでに4万人以上の署名が集まっている。(ロンドン、2020年1月16日。) photo : Getty Images

現在、42,000人以上が嘆願書に署名をしている。この署名活動は、英国王室に関する数冊の本の著者であるレディ・コリン・キャンベルが2週間前にChange.orgで立ち上げたもので、「ハリー王子が自発的に、王室のスタイル、称号、階級の停止を女王に求めるよう要請する。これによって、王室の地位に不可避な外交的、政治的、憲法的な制約から王子が解放される」というものだ。

この嘆願書は、ハリー王子を思って作成されたもののようだ。キャンベルは、この暫定的な離脱が、少なくともハリー王子にとってはメリットになることを強調している。「そうすることで、彼は王政をリスクに晒すことなく、全ての市民と同じように自身の意見を表明する権利を得ることができ(中略)、たとえ異論の余地がある意見であっても、王室の地位を不利なものにすることなく、自由に表現することができるのです」と彼女は主張している。

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英国 vs ハリー

サセックス公爵の称号の剥奪を提案する嘆願書が提出されたのは、これが最初ではない。2019年7月、イーストサセックス州にあるブライトン・アンド・ホヴの住民が、地元の議会に請願書を提出。メーガン夫人とハリー王子の「サセックス公爵とサセックス公爵夫人という称号使用の拒否」を求め、ふたりが公爵領の人々に対し「敬意を払っていない」と訴えた。この請願書には、市議会で審議されるのに充分な約2,500人の署名が集まった。

今年5月15日には、バッキンガム宮殿の関係者が同様の要求をしている。「サセックス公爵はいま、自分が他の人と変わらないことを強調し、自分を苦しめたという王室を攻撃することに多くの時間を費やしています」と、ある関係者は語っている。「そんなに王室が嫌いならば、称号を持つべきではない。彼らは、ただのハリーとメーガンになればいい。それを拒否するのであれば、その理由を説明する必要があります」

この要請は、ハリー王子がポッドキャスト「Armchair Expert」に出演したことを受けてのもの。ハリー王子はこの番組で、親から受け継いだ「遺伝的な痛み」の「連鎖を断ち切りたい」と発言。父であるチャールズ皇太子は、実の両親であるエリザベス女王フィリップ王配に「扱われたのと同じように息子を扱った」と主張した。

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女王の選択

実のところ、貴族の称号の剥奪を決定できるのはエリザベス女王のみ。2月19日には、すでにバッキンガム宮殿が、ハリー王子とメーガン夫人が王室メンバーとしての活動を行わないことを公式に発表した。その過程で、王室としての役割や名誉称号の多くを失った。

しかし、反抗的な孫に対するイギリス国民の不満の高まりが、女王への圧力となるかどうかは誰にもわからない。

text : Camille Lamblaut (madame.lefigaro.fr)

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