1987年、カンヌで話題をさらった王室カップル。
Culture 2021.07.05
1987年5月16日、カンヌの街は熱気に包まれた。ダイアナ妃が、チャールズ皇太子とともにカンヌ映画祭のレッドカーペットに登場した瞬間を、写真で振りかえる。
1987年5月15日、チャールズ皇太子とともにカンヌ映画祭のレッドカーペットを歩くダイアナ妃。 photo : Tim Graham / Getty Images
1987年のカンヌ映画祭。それはモーリス・ピアラの『悪魔の陽の下に』が賛否両論の末、パルムドールを受賞した年だ。そしてダイアナ妃と夫のチャールズ皇太子が、メーン会場のパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレの24段の階段を上った年でもある。
1987年5月15日、世界で最も注目を集めたロイヤルカップルは、イギリス関連の催しのためカンヌを訪れ、市長のアンヌ=マリー・デュピュイに出迎えられた。
フィルムマーケット見学後の記者会見ではチャールズ皇太子がフランス語でスピーチ。その後ふたりは、リンゼイ・アンダーソン監督のイギリス映画『八月の鯨』の上映会に出席した。
赤に映えるブルー
その夜、ダイアナ妃のスカイブルーのドレスは注目の的になった。キャサリン・ウォーカーがデザインした彼女のドレスは、アルフレッド・ヒッチコック監督の『泥棒成金』に登場するグレース・ケリーの衣装にインスパイアされたものではないか、と当時はもっぱらのうわさだった。また、黒タキシードだらけのレッドカーペットで目立つ効果をダイアナ妃が狙ったとも言われた。
このブルーのドレスは16年後、オークションで81,000ポンド(約1250万円)で落札された。
text : Marion Galy-Ramounot (madame.lefigaro.fr)