アートの街で繰り広げられる、刺激に満ちた記念展。

Culture 2020.06.02

十和田でしか体験できない、唯一無二のアートの魅力。

『Arts Towada 十周年記念 「インター + プレイ」展』

 

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草間彌生『愛はとこしえ十和田でうたう』など、美術館内のほか街中のあちこちに展示作品が点在している。

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⽬[mé]『movements』2019年、『⾮常にはっきりとわからない』展の展⽰⾵景(千葉市美術館)より。昨年話題を呼んだ個展の鍵を握っていた時計のムーブメントのインスタレーション。

青森県十和田市のイチ推しは、奥入瀬渓流とアートだ。大通りを挟んだ現代美術館とアート広場の一帯を「ミュージアム」に見立てるプロジェクト「Arts Towada」の完成から、今年で10年。先端的なアートがもたらす驚きの体験と人と人との繋がりに焦点を当てた記念展が開催される。3期に分けて入れ替わる出展作家には、果てしなく不確かな現実を実感に引き寄せようと試みる作品世界を展開してきた現代アートチーム、目[mé]、身近な事物に新鮮な切り口を与え、ものの見方や世界の捉え方を問いかける活動を続ける鈴木康広、そして音楽家とコンテンポラリーダンサーとジャワ舞踊家によるユニット「問題行動トリオ」など、9組が登場。まさにビビッドな「目からウロコ」の体験を巻き起こしてくれるに違いない。

さらに「Arts Towada」ならではの唯一無二の魅力は、その所蔵コレクションのクオリティにある。草間彌生やチェ・ジョンファなどの屋外彫刻や、ロン・ミュエクやスゥ・ドーホー、ジム・ランビーといった世界的作家による常設作品が、個々の作品のために誂えた空間に設置され、何度でも訪れるファンを待っている。なかでも世界でここでしか体験できないのが、ハンス・オプ・デ・ビークの『ロケーション(5)』だ。デヴィッド・リンチの世界観にも通じるその謎めいたイリュージョンは、美術というカテゴリーを超えて人々を惹きつけている。

※現在臨時休館中。6月9日(火)より開館を再開予定ですが『Arts Towada 十周年記念 「インター + プレイ」展』の開幕日は未定。詳細につきましては下記公式サイトよりご確認ください。

『Arts Towada 十周年記念 「インター + プレイ」展』

会期:休館中~8/30(第1期)
十和田市現代美術館(青森・十和田)
営)9時~17時
休)月
料)一般¥1,200(企画展+常設展セット券)
tel:0176-20-1127
http://towadaartcenter.com

*『フィガロジャポン』2020年6月号より抜粋

※この記事に記載している価格は、標準税率10%の税込価格です。

réalisation : CHIE SUMIYOSHI

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