石井ゆかり星占いスペシャル2017

Culture 2017.08.22

「解体」の2016 年から、
「ゼロから1を起たち上げる」2017年へ。

2016年は柔軟宮に星が集まり「物事が変容していく」雰囲気に満ちていました。
季節の変わり目には、それまでの季節が「解体」していきますが、それにも似て、
「ずっと続くだろう」と思われた体制やシステムが
奇妙な形にばらばらと分解していく風景を目の当たりにした気がします。
イギリスのEU離脱や、日本では今上陛下の「お気持ち」が発信されるなど、
象徴的な出来事もたくさん起こった年でした。
さらに、乙女座という、人間の生活実感と深いつながりを持つ星座に木星が位置しており、
多くの人々の「日常感覚」に強く結びついたニュースや意見が世の中を賑わせました。
たとえばアメリカの大統領選挙、フィリピンの麻薬戦争などに
そのことがよく表れていたように思われます。

そうした「解体」の時間から、2016年秋以降、新しい時間へのシフトが始まりました。
新しい時間とは、いわば「起動」の時間です。
柔軟宮が「季節の変わり目」なら、2017年上半期に星が集まる活動宮の世界は
「季節の始まり」を担っています。
季節の始まりは非常にフレッシュで、
ゼロから物事が起ち上がっていくような初々しい勢いに満ちています。
2016年秋までが「解体」の時間なら、
2017年上半期は、解体されて更地になった場所に、
新たな建物の最初の柱を立てるようなタイミングと言えるでしょう。

思うに、物事を「ゼロから1」にするには、「1から10」にするのとは、
少し違った力が必要になるのではないでしょうか。
たとえば、知らない同士が知り合いになることは、
すでに知っている相手ともっと親しくなるよりも、
はるかに勇気の要ることです。
「最初に声をかける」ことが怖いばかりに、ずっと長い間ひとりでいる、
という人も少なくないのです。
おそらく、ゼロの状態から最初の一歩を踏み出すには、
すでにある均衡状態やルールをまるで無視して、一気に目に見えない壁を打ち破っていく、
ある種の無鉄砲な「破壊力・突破力」が必要になるのだと思います。
2017年上半期は、そうした「破壊力・突破力」を
前面に出していくような時間と言えそうです。

多くの人が「すでにあるもの」に惑わされず、自分自身の信じるところに従って
荒野に道を作るべく、最初の一歩を踏み出すことになるでしょう。
この時期木星が位置している場所は天秤座で、
特に「人と人との関わり」にスポットライトが当たっています。
前述の比喩的に挙げた「最初に声をかける」というアクションですが
文字通り、この人間と人間との関わりの最初の一歩であるアクションに、
2017年上半期、果敢に挑戦していく人が多いだろうと思います。

世の中においても、交渉して新しい関わりの形を作る、というプロセスが
随所で展開していくのではないかと思います。
最初から大きな集団や組織を作り、圧倒的なパワーで支配しようとするのではなく
ある大きな力に立ち向かうために、一対一で共闘を約束する、といった
小さなユニットが注目されるかもしれません。
どんなに大きな集団でも、
最初は一対一の関わりからスタートするものではないでしょうか。
夫婦で始めた商売がいつか大企業に成長したり、
2国間の盟約が核となって大きな同盟に育ったり、ということがありますが、
たとえば、2017年上半期は、その最初の「一対一のパートナーシップ」が
多く生まれることになるのかもしれません。
そうした「一対一のパートナーシップ」が生まれる過程では、
何度かの真剣で積極的なぶつかり合いが必要になります。
衝突しなければ交渉が起こらず、交渉が起こらなければ約束も生まれないからです。
年明けから6月頭にかけて、金星は魚座と牡羊座の間に長期滞在しますが、
ここは木星の位置する天秤座の対岸に当たります。
この形は、年明けから初夏にかけて、「力ある約束を結ぶための、正面からの衝突」が
繰り返されていくことになる、ということを示しているようにも思われます。
とはいえ、金星と木星はどちらも、基本的には平和を愛する楽観的な星です。
両者の「衝突」には、あまり緊張感は感じられません。
手加減なしに思い切りぶつかることができるのは、
おそらく、潜在的な愛や信頼がある時だけなのではないかと思います。
この時期の「衝突」には、深い愛情や好意、
積極的な姿勢がいつも含まれているからこそ
その先で生産的な約束・契約を交わすことができるのだろうと思います。

 

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Horoscope : Ishii yukari / Illustlation : Chihiro Yoshii

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