祝100回、銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイ。
Fashion 2018.01.29
銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイが、去る1月18日(木)に、記念すべき100回目を迎えた。エルメスでは、これを記念して、銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイのスペシャルサイトやトークイベントなどで、いままでの軌跡を振り返ると同時に、エルメスのウィンドウのエスプリを多角的に紹介していく。
吉岡徳仁「吐息」 2004年5月20日~7月20日 / 2009年11月19日~2010年1月19日
2001年6月の銀座メゾンエルメスのオープン以来、そのウィンドウは、銀座の街に開かれた「エルメス劇場」として、街行く人々にエルメスの世界観を提示してきた。毎年のエルメスのクリエイションのベースとなる年間テーマを題材に、国内外で活躍するアーティストやデザイナーが自由な発想でデザインするウィンドウは、2ヶ月ごとに新しく生まれ変わり、それを舞台に主役となる製品が、毎回異なる表情を見せている。この「エルメス劇場」としてのエルメスのウィンドウディスプレイの歴史は、1920年代のパリで始まった。きっかけは、3代目社長のエミール・エルメスが、フォーブル・サントノーレ通りのブティックのウィンドウに、独創的な手法でディスプレイされていた手袋に目を留めたこと。彼は、エルメスの世界観を表現する場としてのウィンドウの可能性に着目。それにより、手袋の販売を担当していたアニー・ボーメルが、ウィンドウディスプレイをその後40年間手がけることとなり、1978年には愛弟子のレイラ・マンシャリがその後を引き継いだのだ。パリのウィンドウディスプレイのエスプリは、銀座へと受け継がれ、2001年のオープン時には、レイラ・マンシャリのクリエイションが、ウィンドウディスプレイの幕開けを飾った。
3月13日(火)まで飾られる、記念すべき100回目のウィンドウディスプレイを手がけたのは、プロダクトデザイナーの藤城成貴。2018年のエルメスの年間テーマ「Let’s Play」を題材に、ウィンドウでゲームを展開する。銀座を歩く機会があるなら、足を止めてエルメスの世界観に浸ってみては? また、下記のスペシャルサイトでは、過去99回のウィンドウをすべて見られるムービーや、アーカイブ、2月16日(金)からはトークイベントへの応募もできるので、ぜひチェックして!
1. アリス・ローソーン講演
日時:2018年3月17日(土)15:00~16:00
デザイン評論家、アリス・ローソーンによる、ウィンドウディスプレイの歴史から、銀座メゾンエルメス ウィンドウの特徴までを、ビジュアルとともに考察。
2. アリス・ローソーン × 服部一成 対談
日時:2018年3月18日(日)11:30~12:30
2015年に銀座メゾンエルメスのウィンドウディスプレイを手がけたグラフィックデザイナーの服部一成と、アリス・ローソーンの対談。ウィンドウデザインの独自性や方法論について。
3. ミシェール’トラクスラー講演
日時:2018年3月18日(日)15:00~16:00
3月に101回目のウィンドウディスプレイを担当するオーストリア人デザインユニット、ミシェール’トラクスラーが、展開中のウィンドウについて語る。制作のプロセスや舞台裏などをビジュアルとともに。
*各回ともに会場は、銀座メゾンエルメス フォーラム、トーク開始の30分前より開場。抽選、募集人数は各回80名、参加無料。応募は下記のスペシャルサイトにて、2月16日(金)より開始。
ミヤケマイ「雨奇晴好」2007年5月17日~7月17日
ニコラ・ビュフ「赤ずきんちゃんのカレちゃん」 2010年5月20日~7月20日
小田康平「旅の途中」2016年7月14日~9月26日
マイク・エーブルソン「Tool Roots」2017年5月18日~7月25日
www.maisonhermes.jp/feature/670959
texte:NATSUKO KADOKURA