ロンハーマン ディレクター、根岸由香里のスタイルヒストリー。

Fashion 2022.01.04

素敵に見える人たちは、どんなふうに自分のワードローブを作り上げてきたのか? 物選びのプロである女性たちに取捨選択してきたアイテムやマイルールについて聞いてみた。


自分のベストバランスと 理想像を常にチェック。

根岸由香里

Ron Herman ウィメンズ ディレクター

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結婚式からランウェイ取材まで活躍の幅が広いヴィンテージのオジー・クラークのドレス。フォルテ フォルテの別注ベストと。ベスト¥58,300/フォルテ フォルテ(ロンハーマン)

「自分のワードローブを作っていくためには、自分のバランスと理想像を明確に頭の中に入れておくことが必要」と根岸由香里 。そのために実践しているのはシンプルなルールだった。
「長年服を扱う仕事をして気が付いたのは、同じアイテムを身に着けるとしても、バランスを少し変えるだけで劇的に似合うように見せられるということ。私自身は身長が高くないので、どうすると素敵に見えるかを必ず姿見で確認するようにしています。自分のバランスを知ることと同時に、理想像も大切に。お店でディレクションする時も、バイイングする時も、シチュエーション毎にこんなスタイルだったら格好いいな、というイメージを持っておくことも必要だと思います」 
このルールを繰り返すことで似合う色やシルエットを見極めてきた。
「最近では、この先の10年後にどのように歳を重ねていたいか、どんな服を着ていたいかということも考えます。以前、画家のジョージア・オキーフが晩年にオーバーオールを着た写真を見たのですが、それがまさに理想のデニムスタイルでした。ファッション写真も好きですが、女性たちのリアルな生活を写した写真からインスピレーションをもらうことも多いですね」

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同僚が毎年着ていたマックスマーラのダブルフェイスコートに魅了され、ミラノ出張中に購入。「10年後どころかケアをしていけば白髪になっても着られそう、と妄想してます」

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高校時代にコム デ ギャルソンに衝撃を受けてから、黒スカートの存在は常に大きい。毎シーズン着たくなるシモーネ・ロシャは、着る人の個性を引き出す。

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服好きの軸になっている、若い頃に買ったヴィンテージのスウェット。ピーナッツはいまでもコレクションしている。「デニムと合わせても、ジュエリーはちゃんと着けたい」(根岸)。

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「小学生の時に初めてオーバーオールを着てから、変わらず大好きなアイテム。写真は高校時代にヴィンテージショップで買ったもの。いまでもしょっちゅう着ています!」(根岸)。

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インターネットがなく、情報もない中、ファッションに夢中になった90年代の気持ちをいまでも思い起こさせてくれるのが、マルタン・マルジェラの写真集。

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「寝る時も外さないほど、小さなフープピアスが私のスタイルには欠かせません」(根岸)。右はスピネッリキルコリン、左はオーダーメイドのホーセンブース。どんな服にも合うデザインを選ぶ。
根岸由香里
YUKARI NEGISHI 
ロンハーマン・ウィメンズディレ クター。ロンハーマン日本上陸、立ち上げ時よりバイイングを担当。ウィメンズクリエイティブディレクター 兼バイヤーとして活躍後、現在は全24店舗を指揮。

*「フィガロジャポン」2021年12月号より抜粋

photography: Masaki Miyashita editing: Michino Ogura

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