菊地凛子、むきだしな黒。

Fashion 2022.05.03

装うという行為は夢があり、そしていつだってドラマティックだ。女優たちの素顔と空想の狭間に、ファッションのインスピレーションを感じよう。

Rinko Kikuchi

黒という色は、菊地凛子にとって、戦闘服でもあり、最も自分らしく、ニュートラルでいられる色だという。想像を掻きたてる黒を、高揚感とともに素肌に纏う。

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フィルムノワールのエレガンスと官能をたたえるシャネルの黒。4つポケットやダブルCマークのエンブレムが刻まれたゴールドのボタンなど、メゾンのコードが配された美しいディテールを紡ぎながら、いまの時代の空気感をほんのり纏うニットカーディガン。まるで第二の肌のような着心地のよさ。「40代という新たなステージを迎えたいま、気負いなく、さりげなく、私なりに着こなせるような気がしています」。
ガーディガン¥795,300、ドレス¥477,400、シューズ¥155,100、ブレスレット¥667,700/以上シャネル(シャネル カスタマーケア)1ドル=約115円、1ユーロ=約131円(2022年2月現在)

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メゾンのアイコンである端正なスモーキングジャケットを彷彿とさせる、サテンラペルのロングジャケット風ミニドレス。シャープなストラクチャーがタフな女性像を描く。コレクションの着想源となったパロマ・ピカソのシグネチャーである赤を、グローブでほんの少し忍ばせて。
コートドレス¥473,000、グローブ¥82,500、バングル(参考商品)/以上サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ(サンローラン クライアントサービス)

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自立した女性たちのユニフォームであるジャケットは、両サイドに入った深いスリットが女性性を際立たせる。かつて男性用のアイテムであったテーラードジャケットの下に、センシュアルなランジェリーを合わせることで生まれるコントラストを楽しみたい。
ジャケット¥418,000、パンツ¥184,800(ともに予定価格)、ランジェリー(参考商品)、シューズ¥132,000/以上フェンディ(フェンディ ジャパン)

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「このドレスの美しい佇まいに背筋が伸びる思いがしました。こんな黒が似合う女性でありたい、そう思わせてくれる一着です」。身体のラインに優しく寄り添う柔らかな素材に、シルバーカラーのスタッズが控えめなパールのように輝く。ブラックのドレスからあらわになった素肌に、心が揺さぶられる。
ドレス¥541,200/エルメス(エルメスジャポン)

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布をたっぷりと使った羽のようなスリーブのニットケープは、身体を入れることでオブジェのようなプロポーションを描く。繊細なハイゲージニット特有の寡黙でマットな黒が、着る女性の強い意志をくっきりと際立たせる。大胆に露出した背中に、凛々しさが宿る。
ケープ¥234,300(予定価格)/ロエベ(ロエベ ジャパン クライアントサービス)

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「黒は、着ていていちばん安心する色。エレガントで、品もあるし、少女性もあり、いざという時に戦える色でもある。ひとりの女性が持ついろいろな面を受け止めてくれる、包容力のある色だと感じます」。甘やかな黒が引き出すのは、強さと儚さを併せ持つピュアな一面。
チュールドレス¥548,900、ボディスーツ¥39,600/ともにメゾン マルジェラ(マルジェラ ジャパン クライアントサービス)

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テーラーリングで魅せるミニマルなドレスは現代のドレスアップにふさわしい一着。シンプルに一枚で着るだけで、息を飲むほどに美しい。フードからなだらかに繋がる胸元の絶妙なカッティングで、しなやかな女らしさを覗かせたい。唯一無二の存在感を主張するステイトメントピースとともに、いまの時代の空気感や気分も纏おう。
ドレス¥411,400/アライア(リシュモンジャパン アライア)

Rinko Kikuchi
1981年生まれ。映画『生きたい』(99年)で女優デビュー。『バベル』(2006年)で、アカデミー助演女優賞を含む多数の映画賞にノミネートされ、ナショナル・ボード・オブ・レビュー新人女優賞、ゴッサム賞新人女優賞を受賞。映画『パシフィック・リム』シリーズなど、海外の作品にも多数出演。映画『大怪獣のあとしまつ』が公開中。放送中のWOWOWオリジナルドラマ「邪神の天秤 公安分析班」のほか、WO WOW初のハリウッド共 作ドラマ「TOK YO VICE」にも出演決定。
●問い合わせ先:
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)

サンローラン クライアントサービス
0120-95-2746(フリーダイヤル)

フェンディ ジャパン
tel:03-3514-6187

エルメスジャポン
tel:03-3569-3300

ロエベ ジャパン クライアントサービス
tel:03-6215-6116

マルジェラ ジャパン クライアントサービス
tel:0800-000-0261

リシュモン ジャパン アライア
tel:03-4461-8340

*「フィガロジャポン」2022年4月号より抜粋

photography: Mitsuo Okamoto styling: Mana Yamamoto hair: Go Utsugi (Parks Management) makeup: Mariko Shimada (UM)

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