2022-23 Autumn & Winter Collection TREND REPORT 世界を明るく照らすファッションのパワー、注目トピック。

Fashion 2022.08.23

News Topic 〈前編〉

目まぐるしく変わる世界情勢に合わせて、常に変化するファッションシーン。コレクションシーズン中に起こった出来事から、注目のトピックをご紹介。


Peace for Ukraine
デザイナーたちが捧げるウクライナへの祈り。

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ミラノウィメンズコレクション開幕からほどなく始まったロシアのウクライナ侵攻下での発表ということもあり、各会場はいつもの祝祭ムードとは異なる様相を呈した。自身も戦争によって故郷を追われた経験を持つデムナによるバレンシアガはラスト2ルックをブルーとイエローに染め、ジョルジオ・アルマーニは無音でショーを敢行、ヴァレンティノではピエールパオロ・ピッチョーリがメッセージを読み上げ、ステラ マッカートニーはジョン・F・ケネディの演説“平和のための戦略”とプラスティック・オノ・バンドの楽曲「平和を我等に」を流してブランドの意志を示した。世界中のデザイナーたちが、ウクライナの平和を願っている。

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Demna|デムナ
バレンシアガ

「このような時にファッションは妥当性と実際の存在権を失います。しかし私は、自分の一部を無意味で無情なエゴの戦争の犠牲にすることはもうできないと決意しました。このショーに説明は必要ありません。それは、恐れないこと、抵抗すること、そして愛と平和の勝利への献身です」

Stella McCartney|ステラ・マッカートニー
ステラ マッカートニー・デザイナー

「私たちのショーは非常に深刻な時に行われたので、ショーというグローバルなプラットフォームを使い、私たちの反戦の意思を表明したかったのです。ウクライナの人々が直面している状況に、私たちはとてつもない悲しみを感じています。私たちの心は、いつも彼らとともにあります」

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Pierpaolo Piccioli|ピエールパオロ・ピッチョーリ
ヴァレンティノ・クリエイティブディレクター

「戦争の恐ろしさにのみ込まれないためにも、私たちにできる仕事をするほかありません。私たちの思いは、いま苦しんでいる方々とともにあります。私たちはあなた方を見守り、あなた方とともにあります。そして愛しています。なぜなら、この事態を解決するのは愛でしかないから」

Giorgio Armani|ジョルジオ・アルマーニ
ジョルジオ アルマーニ・クリエイティブディレクター

ショー開始の数時間前に、「自分にできることは何かと自問しました。私の心はウクライナの人たちとともにあるのだということを、どうしても伝えたかったのです。お祝いしている場合ではないことを伝える方法を探さなければなりませんでした。そこで私は、ショーに音楽は入れないとチームに伝えたのです」

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Gender Doesn’t Matter
ジェンダーレスはもはやニューノーマル。

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ヴァレンティノはウィメンズとメンズを統合し、ドリス ヴァン ノッテンはひと足早く発表されたメンズコレクションで女性モデルがその服を纏い、ミュウミュウも男性モデルにプリーツスカートとバレエシューズを履かせた。これまで“ジェンダーレス”と括られてきた概念は、そのカテゴライズすら野暮だと思えるほどに当たり前になったのだ。

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“Virgil Forever”
ヴァージルのラストコレクションに新旧スーパーモデルが集結!

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今季のオフ-ホワイト™のコレクションは、昨年11月にこの世を去ったヴァージル・アブローによる最後のクリエイション。席を埋め尽くした名だたるセレブレティに加え、ランウェイには新旧スーパーモデルたちが花を添えた。ヴァージルよ、永遠なれ!

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Inspired by Mature Women
メゾンに影響を与えた自立した女性たち。

ジョルジオ アルマーニは芸術家タマラ・ド・レンピッカのアールデコ作品をプリントで、サンローランはブレスレットを重ねて詩人ナンシー・キュナードのマスキュリンスタイルを表現。20世紀コンクリートアートの第一人者ゾフィ・トイバー=アルプのタペストリーの色彩を取り入れたのはマックスマーラ。新しい女性像のヒントは、かつての時代を生きた偉人にあるのかもしれない。

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後編はこちら

*「フィガロジャポン」2022年9月号より抜粋

editing: Kenichiro Tatewaki

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