アイコンバッグに宿る、ものづくりのものがたり。 ジョルジオ アルマーニが追求する、完璧なバッグ。
Fashion 2023.02.27
歴史あるオートクチュールメゾンの多くでクリエイティブディレクターが代替わりしているなか、創業者が現在も一線で活躍するジョルジオ アルマーニは非常に貴重な存在だ。1934年に北イタリアに生まれたジョルジオ・アルマーニは、大学では医学部に通い、追って百貨店にバイヤーとして勤務。その後、30歳でファッションデザイナーに転身し、1974年に自身のブランドをスタートしたのは41歳の時。デザイナーとしてはやや遅咲きの、少々異色のキャリアの持ち主だ。
メンズでは既存のジャケットの構造を見直してソフトで着心地のよいスーツを、ウィメンズではメンズウェアの要素を取り入れたユニセックスなウェアを提案。従来の価値観にとらわれない新たなスタイルはブランドの草創期から好評を得る。80年代に映画『アメリカン・ジゴロ』に衣装協力をしたことや『タイム』誌の表紙を飾ったことで知名度が一気に加速し、世界のセレブリティが顧客に名を連ねるように。着心地がよく洗練されたウェアをブレることなく提案し続ける一方、一貫した世界観のもと姉妹ブランドやコスメ、リゾート、レストランなど多岐にわたる事業を展開している点でも稀有なブランドといえるだろう。
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完璧主義者による“完璧なバッグ”、「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」。
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」(H16×W20×D12cm)¥220,000/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
ものづくりに対して細部まで妥協を許さない完璧主義者だといわれるジョルジオ・アルマーニ。2019年に発表されたアイコンバッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」は彼が1995年にデザインした“完璧なバッグ”がベースになっている。
当時“完璧なバッグ”をつくるべく、熟考を重ねたというジョルジオ・アルマーニ。「現代的なライフスタイルを送る女性が求めるバッグとは?」「昼夜問わず持てる、合わせやすく飽きのこないデザインとは?」「優美ななかにもエッジを感じるデザインとは?」「エレガントなアルマーニのルックに身を包んだ女性にマッチするバッグとは?」。
そうしてたどり着いた要素が「コンパクトでも持ちものを収納するのに十分なスペースがあること」「フェミニンでありながらどこかにマニッシュな要素を備えていること」「ゴージャスでありながら決して華美ではないこと」。シンプルで小ぶりなフォルムを基本にしつつ、テーラードジャケットからインスパイアされたディテールとして両隅にダーツを入れて丸みをつくっているのが特徴だ。
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Craftsmanship
“完璧なバッグ”をつくるために不可欠だったのが、イタリアが誇る優れた革職人たちの技術。それから20年以上が経ち、現代の女性に寄り添うバッグコレクション「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」として新たに再出発を遂げた今もそれは変わらない。なめらかなカーフレザーなど上質な素材を使い、緻密な手作業によってバッグが制作されている。
ひとつずつ型押しするゴールドのブランドロゴは「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」を象徴するディテール。主張しすぎない小さめのフォントだが、ゴールドがさりげなくバッグに華やかさを添える。
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Celebrity
2020年のベネチア国際映画祭にて、女優のアンナ・フォリエッタ。
photography: SGP
ジョルジオ アルマーニの2020年春夏コレクションのショーに来場した際のモデル/女優、エリザ・セドナウィ。かつてジョルジオ アルマーニのキャンペーンビジュアルやランウェイでモデルを務めたことも。
photography: SGP
イタリア生まれのアンナ・フォリエッタやエリザ・セドナウィ、長くイタリアを拠点としていたロシオ・ムニョス・モラレス、シチリア出身の母をもつティナ・クナキーなど、イタリアにゆかりのあるセレブリティたちに愛されている「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」。紹介したスナップのように、マニッシュな着こなしにバッグでほんのりフェミニンな要素を加えるテクニックはぜひお手本にしたい。
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New Item
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ ミニバッグ」(H11×W18.5×D6.5cm)¥198,000/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
春夏の新作はトレンドに合わせて全体的に小さめのサイズが充実。なかでもこちらはシリーズ初登場のひときわ小さな名刺入れサイズ。シャイニーな素材もミニサイズなら決して悪目立ちすることなく程よいアクセントに。
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ ハンドバッグ」(H17×W23×D10cm)¥286,000/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
今季初登場のやや横長のフォルム。先に紹介した2019年の“初代”に近いサイズ感で、デイリーユースにぴったり。シックな色味と上品な光沢感をもち、フォーマルなシーンや和装にもフィット。オン・オフ問わず活躍間違いなしのアイテムだ。
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ バゲット」(H15.5×W27×D5cm)¥170,500/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
ころんとしたビーンズ形にアイコニックなダーツを施した、これまでになかった初登場のフォルム。フラップに外側から見えないようにマグネットボタンを配し、開口部をスマートに仕上げているのもポイント。着こなしにモダンな印象を与えてくれるバッグだ。
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バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ クラッチバッグ」(H34×W24×D6cm)¥253,000/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン) ※高さはストラップをいちばん短く調整した際の長さも含めたサイズ表記
人気の形に新色のゴールドが仲間入り。一見ハードルが高く感じるパテントレザーのシャイニーなバッグも、ジョルジオ アルマーニにかかれば上品でモダンな仕上がりに。余計な装飾を省いたミニマルなデザインで、合わせやすさも抜群。
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ バゲットバッグ」(H28×W24×D6cm)¥170,500/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン) ※高さはストラップをいちばん短く調整した際の長さも含めたサイズ表記
シリーズ初登場となるメッシュ素材のバッグは、見た目にも軽さもこれからのシーズンにぴったり。部分使いしたカーフレザーとゴールドのロゴ&金具がクラス感をプラス。洗練された大人のカジュアルを体現するバッグ。
ジョルジオ アルマーニ ジャパン
tel : 03-6274-7070
editing: Naoko Monzen