マティ・ディオップが東京で撮影した、シャネルのショートフィルム。

Fashion 2023.06.19

去る6月1日に東京で行われたシャネルのメティエダールショー。多くのセレブリティが世界中から駆けつけ、BLACKPINKのジェニーがソロパフォーマンスを行うなど、夢のような時間を提供したのは記憶に新しい。このメティエダールショーにあわせて、メゾンの友人でもある映画監督/女優のマティ・ディオップが、初めて東京を訪れた。彼女はシャネルの依頼を受け、ショートフィルムを東京で制作。自身の代表作であり2019年カンヌ国際映画祭でグランプリの受賞作『アトランティック』にも出演したモデル/女優のママ・サネを再び起用した。

「シャネルから、シャネル - ダカール メティエダールの再演となる東京でのショーのためにショートフィルムを作るよう依頼されたとき、私はすぐに(セネガル出身で、今もダカールに住む)ママ・サネがフィルムの中心にいると思いました。東京にいるママ・サネを想像したとき、私はすぐに、印象的で、現代的で、意外な感じを受けました。すぐさま東京でのママの旅の旅行記のようなものを思いついたのです。ドキュメンタリーと幻覚の『旅』の間のような旅行記のようなもので、街角での彼女のシルエット、彼女が街を見る様子、街の人たちが彼女を見る様子などを描いています」とマティ・ディオップは語る。

シャネルの服に身を包み、東京都心を走る電車に乗って、ママ・サネはあらゆる東京の風景を見つめる。人があふれる都心を旅するなかで、ホッとひと息つくために辿り着くある場所も、エトランゼのママとマティ・ディオップにとっては異国情緒漂うところに映るのだろう。ホテルの部屋に戻り、母国語のウォロフ語で親しい誰かと語らう彼女の寛いだ様子と、ほんの少し緊張した面持ちで東京の街に佇む彼女の姿とのコントラストには、誰もが見知らぬ土地を旅するときの自身の姿を投影するはず。

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「東京との一瞬の出会いは、ママにとっても初めてのことであり、とても感動的でした。私たちにとって、東京は本当にユニークな体験であり、ほとんどサブリミナル的なものでした」と語るディオップの言葉もこのフィルムのムードを伝えてくれる。

●問い合わせ先:
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
www.chanel.com/jp/fashion/collection/metiers-art-2022-23-tokyo/

text:Natsuko Kadokura

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