新時代のシックを考える、2023AWコレクションリポート 力強く美しく、ランウェイに咲いたフラワーモチーフ。

服作りの本質を探求するクリエイション、上質なファブリックの持つ力、アトリエの高度な職人技。それらすべてを集約して、ファッションの原点から新しいスタートを切った2023年秋冬。ランウェイから発信されたのは、意外性と普遍性が共存する美しい服。何もかもが変わり続ける世界において、もう一度シックの基本に立ち返ろうというデザイナーたちの思いがそこには込められている。ロゴやストリートの主張はいらない。着る人が主役のリアルな本物。自由と意志を纏うシック新時代をここに宣言します。

Come into Bloom

ファッションの庭園にデザイナーたちが咲かせる花。

メゾンの象徴、カメリアをさまざまな手法で表現したシャネル、テーラードスーツとともに満開の花のプリーツドレスを登場させたバレンシアガ、ノワール ケイ ニノミヤはブルームをテーマに未来的なホログラムの花の集合体でショーのオープニングを飾った。春夏シーズンよりさらに力強く美しくランウェイに咲いた花。服への愛、女性への愛を、デザイナーたちはこのモチーフに込めた。どんなに厳しい風が吹こうとも、ファッションの庭園は決して枯れることなく。

>>新時代のシックを考える、2023AWコレクション。
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＊「フィガロジャポン」2023年8月号より抜粋