マフラーの上手な結び方とは?
Fashion 2024.01.19
首に巻く、肩にかける、頭巾のように頭にかぶる、等々。マフラーの結び方は意外と多彩だ。2人のファッションのプロがアドバイスしてくれた。
シャネル2018-2019年秋冬コレクションでは、マフラーが防寒帽として使われていた。photography: Imaxtree
マフラーは冬のマストアイテム。毎年誰もが飽きもせず、首に巻く。だがどう巻くかが工夫のしどころで、SNSではオシャレな巻き方のチュートリアルが花盛り。TikTokだけでも#scarfstylingというハッシュタグが3670万ビューを記録している。そこでプロに上手な巻き方を聞いてみた。
カッコよく巻く
パリ在住のフリーランススタイリスト、アレクサンドラ・オシナは「マフラーは"危険"なアイテム。なぜなら、マフラーを巻いただけでその人のオシャレ度がわかってしまうから」とのっけからこちらがビビるようなことを言う。「マフラーの巻き方ひとつでその人のオシャレ度がわかる。首にただ結んでいる人は流行に疎いことが一目瞭然。もう少し巻き方を工夫したり、フードとして使ったりすれば、実用面はともかく、カッコよく見える」そう。結び目よりもマフラーをどう身につけるかが重要だそうだ。
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今シーズンの傾向
「今シーズンは選択肢に事欠かない。マルニやルイ・ヴィトンの最新冬コレクションに登場したような、オーバーサイズのものもあるし、長いもの、とても薄手のもの、超幅広なものなどさまざまだ」とアレクサンドラ。今年は独創的なデザインのもの、フェイクファーやシルク、かぎ針編みの「肩にかけたりフードとしてつかえるような」タイプがお勧めだそうだ。一方、ポルトガルのブランド、「パルフォア(Parfois)」のスペイン人デザイナー、アルバ・ソテロは、冬に「マフラーをするとぬくぬくと気持ちよく、くつろげる。何よりも、寒さから身を守るために欲しいと感じる小物であるべき。だからといって、おしゃれに巻けないわけじゃない」と言う。マフラーは家を出る前、最後に手にする小物であり、スタイルの仕上げをするものなのだそうだ。「だから、人に見せびらかしたくなるようなお気に入りのマフラーを選ぶべきだ」とアルバは言う。彼女のおすすめは、ふわふわでカラフルな、オーバーサイズのマフラーだ。
ちょっとカッコつけたいのなら、タートルネックのビッグセーターの上からゆるっと結ぶ。パルフォアで提案しているように、マフラー2本を重ね付けして素材とカラーで遊んでもいい。寒がりな人でも首にぐるぐるたくさん巻けば、ふわふわの雲に包まれているようで超快適なはず。カジュアル感を出したいのならゆるく巻くこと。体の動きに沿ってマフラーに表情が生まれる。
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普段づかいのマフラー
アレクサンドラによれば、「普段づかいのマフラーを選ぶ際、考慮すべき最重要ポイントは、自分の個性やスタイルに合ったものであること」だそうだ。「ファッション業界の人でないならなおさら、自分が素敵だと思えるものを身につけるべき。例えば、薄手タイプはあまり一般的ではないが、従来の長方形タイプ同様、カジュアルスタイルにマッチする」とアレクサンドラは言う。どんな素材がいいかは天気次第。気温が低くて風も吹く日はウールやカシミアなどの暖かい素材が安心だ。それほど寒くないなら軽いコットン製もありだ。一方、アルバは日常的な使い方として「従来通り、首に巻くだけでなく、フードのように頭に巻くのもモダンでファッショナブル」と勧める。
クラシックコーデ
「クラシックコーデの場合、決め手は素材。カシミアやウールの高級素材が合う」とアレクサンドラは言う。逆に言えば高級マフラーが合うかどうかは服装次第。第一「クラシックな服の人がカシミアのマフラーをどう巻くかと言えば、ほとんどの場合、ごく普通に首に巻く」ことになる。夜のお出かけには「カシミアやシルクといったエレガントな素材のマフラーが選ばれる。これも服装次第」とアレクサンドラ。クラシックな雰囲気でもオシャレに見せるにはロングマフラーを肩からかけ、片方の端は膝にかかるくらいにするか、首の片側で結んで、両端を前に垂らすのがお勧めだそう。
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text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)