ボンジュール! 話題の麻布台ヒルズにエルメスが誕生。
Fashion 2024.03.01
エルメスは2月29日に麻布台ヒルズに新しいブティックをオープン。
全面半透明のガラスで覆われた新店舗のファサード。©️Nacása & Partners Inc.
ファサード全面を和紙を挟んだ半透明ガラスで覆ったこの新店舗は、自然光が優しく射し込み、心地よい明るさに満ちている。各所に日本の手仕事が光り、さまざまなメチエ(製品部門)が作り出すエルメスの世界が広がる。
店舗のエントランスに一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのはメンズのコレクション。そして中央のオープンスペースにはレザーグッズ、ジュエリー、時計、馬具のコレクションが。もう一方のエントランスはウィメンズの世界へと続き、シルク、フレグランス、ファッションアクセサリーが空間を彩る。パリのフォーブル・サントノーレ店と同様に、メゾンを象徴するモザイクが各エントランスを飾り、石灰岩を象嵌したテラゾーのフロアは、パリの石畳や日本の伝統文様を思わせるパターンへと繋がっていく。
石灰岩を象嵌したテラゾーのフロアも美しい。1階にはふたつのフィッティングルームとプライベートサロンも設けている。©️Nacása & Partners Inc.
また、エルメスの2024年の年間テーマ「フォーブルの魂」を象徴するリンゴの木が植えられているのもこの店舗の特徴のひとつ。リンゴの木は、フォーブル・サントノーレ店の屋上庭園で1940年代から育てられているもので、メゾンが大切にしているスピリットを体現するものなのだ。
2階には庭園も。©️Nacása & Partners Inc.
店舗を手掛けたのは、パリの建築設計事務所RDAI(レナ・デュマ・アルシテクチュール・アンテリユール社)。自然を尊重し、内と外を緩やかにつなぐ日本の住居建築独自の空間を生かした。日本ならではの桜材などの素材と技を生かし、エルメスに受け継がれてきた建築様式を再解釈し補い合っている。店内には古典からコンテンポラリーまでさまざまなアートも飾られ、ショッピングとともに鑑賞するのも楽しい。メゾンの世界のさらなる奥深さと現代性を発見できるエルメス麻布台ヒルズ店。東京の新たなこのショッピングデスティネーションへいち早く出かけてみて。
さらに、店舗前の広場にあるおランジェリー(ヨーロッパの温室)では、3月3日(日)までの期間、オープンを記念して麻布台ヒルズを訪れた人にオレンジジュースを振る舞うほか、フランスのパフォーマンスグループ「カンパニー・デ・キダム」によるパフォーマンスが1日2回(14:30、17:30)開催されているので、こちらもぜひチェック!
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和紙を挟んだ半透明のガラスを使用したファサードは、職人の手によるグラデーションが透明から乳白色へと変化する表情を生み出している。背後には伝統的な箔の技法に着想を得た発光パネルを配しているので、夜になると建物は灯篭のように光り輝く。新店舗は一日を通して美しい佇まいを見せてくれる。©️Nacása & Partners Inc.
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グランドオープン日には植樹式も行われ、エルメス・インターナショナル エグゼクティブ・バイスプレジデントのフロリアン・クラエン氏、森ビル株式会社 代表取締役社長の辻慎吾氏、エルメスジャポン株式会社 代表取締役社長の有賀昌男氏、エルメス麻布台ヒルズ店 店長の今井友子氏らが出席した。©️喜島弘章 / HIRO KIJIMA
東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザC1F
tel : 03-3569-3300
営)11:00〜19:00
休)月(祝日の場合は営業)
text: Natsuko Kadokura