デシグアルが、40周年記念のショーをバルセロナで開催。
Fashion 2024.07.01
デシグアルは、去る6月6日、2025年春夏コレクションのファッションショー「Reflections(リフレクションズ)」をバルセロナにて開催。世界各国のセレブリティ、メディアをはじめとするファッション界およびバルセロナ社交界の著名人を含む400名以上が出席した。
バルセロナの港に全長100メートルを超えるランウェイが出現。海岸に沈む夕日を反射する鏡が並べられ、ショーテーマ「リフレクションズ」を表現。ランウェイセットは、パリを拠点とするクリエイティブスタジオ、マティエール・ノワールが監修した。2025年春夏コレクションは、ブランドの地中海のルーツとアーカイブに立ち返りつつ、新鮮で現代的な再解釈を加えてスタイリング。
1984年、トーマス・メイヤーのビジョンのもと、単なる衣類ではない、"人間"のためのファッションを創り出そうとしたのが旅の始まり。デシグアルは、自由かつオーセンティックで前向きな生き方を提案し、バルセロナの精神で世界中の人々とつながってきたのだ。近年、デシグアルは戦略的なリブランディングとリポジショニングに取り組んでいる。フランスの若手デザイナー、アルフォンス・メトロピエール、NYを拠点に独自の世界観を打ち出すコリーナ・ストラーダ、スペインを代表するデザイナーのひとりであるマリア・エスコテといったユニークなデザイナーとのコラボレーションや、AIを使った画期的なプロジェクト「オンデマンド コレクション」に見られるサステイナブルなコレクションなどを通じて、若い世代から再び熱い支持を集めている。
豊かな歴史や芸術、建築物を誇る美しい街バルセロナ。地中海への航海の拠点となる港町としても栄え、その開放的な空気感がデシグアルのコンセプトにもマッチする。photography: Jyota Seki
2025年春夏コレクションでは、ブランド創立40周年を記念して、そのルーツに立ち返った。タイトルの「リフレクションズ」が示すとおり、過去・現在・未来を鏡に映し出すということ、そして本コレクションを生み出した内省的思考というふたつの意味が込められている。服は「地中海」「夏の夕暮れ」「90年代と2000年代」「サーフィン」「バルセロナ」がインスピレーション源。それらをもとに、ヘレナ・テヘドールのクリエイティブ・ディレクションにより、デシグアルのアーカイブを振り返り、スタイル、革新性、多用途性にフォーカス。いままで発表してきたコレクション同様に、喜び、創造性、革新が表現されている。
オープニングはトランスジェンダーモデル/女優であり、デシグアルのアンバサダーにも起用されているハリ・ネフが務めた。ネフは、バルセロナを象徴する夕焼けの色にインスパイアされた透明なチュールのドレスを着用。
レイヤードで着こなすアシンメトリーなオレンジのトップスは、サイドトレーンで動きとボリュームをプラス。デシグアルの90年代のアーカイブにインスパイアされた、異なる仕上げのデニムパンツとスタイリングしてフレッシュな趣き。
スーツとデニムがドッキングした、ブランド定番の"ハイブリッド"ジャケット。白のビキニトップとサーフ水着からインスパイアされたウエストバンド付きのリラックスフィットスーツパンツのスタイリングは、こなれた抜け感が魅力。
リアリティ番組から人気に火がついたセレブ一家の出身ながら、メンタルヘルスの向上に尽力する活動家でもあるモデルのアメリア・グレイがショーのラストを飾った。さまざまなテクスチャーをミックスしたVネックのトップスとカーゴパンツのオールブラックコーディネートで、自身の改革と来るべき新たな章を宣言。
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モデル/DJのAMIAYA(アミアヤ)、振付師/アーティストのRIEHATA(リエハタ)などを含む400名以上のゲストが出席し、華やかなショーをさらに盛り上げた。
お揃いのカラフルなドレスで決めたアミアヤ。
第一線で活躍する振付師/アーティストのリエハタは、ハスの花が大胆にあしらわれたドレスとお揃いのバッグで登場。
text: Natsuko Kadokura