The Row ザ・ロウ、時を超える服。
Fashion 2024.11.20
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2006年にスタートしたザ・ロウ。ロンドンのサヴィル・ロウに因んだメゾンの名は、ビスポークテーラーの追究する最高級のファブリック、精緻を極めたディテール、完璧なフィットへの敬意を表す。人と服とが一対一で対話するかのような濃密な時間を、ともに重ねていきたい。
同型、素材・色違いの量感のあるアシメトリーなトレンチコートを2枚重ね、彫刻のような美しいフォルムが実現。コートの中にペチコートのように重ねたのはダブルフェイスのヘビーカシミア素材のマキシスカート。ランダムに手繰り寄せたプリーツから生まれる有機的なラインが、シルエットのボリュームを増幅させる。
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ビスコースをボンディングして重厚感を出したダブルブレストテーラードコート。卓越したテーラリングが生み出す流動的でしなやかなフォルムは、袖を通した瞬間に体感できる。ブラックとブラウンのストロークが織りなすグラフィカルなストライプのパンツは、色の切り返しに沿ってタックを施した。折衷的な装飾がプリミティブで有機的なムード。
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クラシックな薄手のカシミアのVネックニットに、ヴァージンウールのフロアレングスのスカートを合わせたミニマルなスタイリング。衣装としてのものづくりではなく、世界中のあらゆる女性たちの日常の延長にあるワードローブを提唱するというメゾンの意志が強く感じられる。
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職人の手仕事によるハンドプリーツという、極めてパーソナルな手法によって表現されたアシメトリーなドレス。ひとつひとつの幅が少しずつ異なるリズミカルなプリーツの柔らかな手触り、弾むような質感、ほつれた糸、細やかな手仕事が生み出す静かな存在感など、波打つようなドレープが描く有機的で軽やかな躍動感に心が震える。
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なめらかなラムスキンレザー製のシングルブレストジャケットに、ほぼ同型のシルクサテンとレザーを切り替えたライニングジャケットを重ねて。ジャケットという普遍的なアイテムにユニークなアイデアを加え、新しい美を提唱したアイコニックな一着。
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大判のストールが身頃とドッキングした美しい造形のコートに、同素材のノースリーブドレスをレイヤリング。表面に特殊な加工が施されたロングパイル起毛カシミアは、ふっくらとした毛皮のような質感。うっとりするような手触りのダブルフェイスのコートがもたらすものは、服を纏う喜びそのもの。多幸感に全身で包まれたい。
photography: Hiroko Matsubara styling: Tomoko Iijima hair: Asashi (ota office) makeup: Nobuko Maekawa (Perle Management)