下北沢のカルマが梅ヶ丘に新たに開いた店とは?【スタイルを売る店】
Fashion 2024.11.26
触れられるアイテムはもちろん、立地や運営方針まで。隅々にまでオーナーのこだわりが投影された注目ショップをピックアップ。いざ、美しきスタイルを探す買い物へ。
fernweh
フェアンヴェー
名店カルマのディレクターによる、注目のニューショップ。
下北沢の人気店「カルマ」のクローズ後、溝口翼が新たに自身のショップをオープンしたのは2023年。「買い付けはほとんど海外で行っていたのですが、それすらままならないフラストレーションがすごく強かった」というコロナ禍を経て、ドイツ語でホームシックの反対語に当たる"fernweh"と名付けた。そんな思いを解放したかのように、同店のすべてにおいて彼の個性が色濃く反映されている。
「ノイズが少ない場所にしたかった」と語る立地には、近年賑わう下北沢や世田谷代田、経堂に囲まれながら入れ替わりが進んでいない梅ヶ丘を選んだ。そして、溝口がこよなく愛するル・コルビュジエやヘリット・リートフェルトらのモダニズムに影響を受けた鋭角の柱と什器に囲まれた凛とした空間に、国内でも取り扱いが少ないジュリー・ケーゲルやパウラ・カノヴァス・デル・ヴァスを筆頭とした気鋭のヨーロッパブランドと、自らがアメリカで買い付けてきた1890年以降の、時にはジャンクなヴィンテージウエアが並ぶ。バイイングの基準は「ここでしか買えないもの」といたってシンプル。
立地、セレクトともに万人の目には留まらないかもしれない。だからこそ、ひと癖もふた癖もある生粋の服好きたちを刺激して止まないのだ。
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メキシコ人アーティスト、ホセ・ダヴィラの作品に影響を受けたオリジナルのテーブルをはじめ、什器ひとつにもこだわりが。
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ジュリー・ケーゲルはデザイナー本人からのラブコールで取り扱いが決まった。「おそらく国内ではうちしか買い付けていない」というワンピース¥217,000
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カルマでは取り扱いのなかったセラミック作品なども販売。店内の家具も購入できる。
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オーナーの溝口翼。2023年2月のカルマの閉店後、同年11月にフェアンヴェーをオープンした。店頭に立ちながら、海外での買い付けもすべて自身で手がけている。
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パートナーである若井ちえみが手がけるフラワーショップ、ドゥフトとの複合店として運営している。
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「バイアスをかけたくない」という理由から内装は無機質な空間を意識したが、随所にモダニズム建築からの影響が見てとれる。
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*「フィガロジャポン」2024年12月号より抜粋
photography: Akemi Kurosaka(stuh) text: Kenichiro Tatewaki
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