2025年のカラー「モカ・ムース」をどう着こなす?
Fashion 2025.01.02
あらゆるデザインの色を指定するときに色見本帳として利用されているパントンが、2025年を象徴するカラーとして、「モカ・ムース」を選出。この柔らかで温かみのある色は、最新のファッションショーのいたるところで見られた。
12月6日に、パントン・カラー・インスティテュートによって発表された2025年のシンボルカラー「モカ・ムース」は、ホリデーシーズンに暖炉のそばで楽しむクリーミーなホットチョコレートと同じ色味をしており、2年前に選出された「ビバ・マゼンタ」や、2024年の非常に甘い「ピーチ・ファズ」よりも、はるかに心地の良いものとなっている。パントンによるとこの色は、「私たちの感覚を喜びとおいしさへと導く刺激的なソフトブラウン」であり、「カカオやチョコレート、コーヒーのおいしさを連想させ、温もり求める私たちの欲求を満たす色」だと言う。
「2025年のカラー・オブ・ザ・イヤーとして、今回はソフトブラウンの色味を採用します。そのリッチで心地良い温かさは、快適さを求める我々の欲求を叶えてくれますが、他の人に提供することでも喜びを共有できるのです」と、パントン社のディレクター、ローリー・プレスマン氏は付け加えている。優雅さと究極の柔らかさが巧みに融合したこの洗練した色味は、丈夫な樹木や、カカオのおいしさを思い起こさせ、自然と再びつながるよう私たちを誘うのだ。不確実なこの時代に「自然により近づいて調和する」ことを促すかのようだ。
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2025年の「モカ・ムース」はどう着こなす?
このリラックスした色合いの台頭は、ここしばらくショーのランウェイを席巻していたため、驚くべきことではない。サンローランは、2025年春夏のスーツを通して、あらゆるニュアンスを楽しんでいる。シャネルは中国で開催された壮大なショーで、100%ツイードのセットアップという「モカ・ムース」の超シックなバージョンを発表した。よりエネルギッシュで、それゆえ合わせるのが難しい「ピーチ・ファズ」とは異なり、「モカ・ムース」は落ち着いた色だから、ボリュームやレイヤーにも自然に適応し、色の組み合わせに豊富な可能性を提供している。たとえばミュウミュウでは、カプチーノレザーバッグの落ち着きが、ダークなジャケットとエレクトリックブルーのトップスの暖かさと完璧に調和している。統一感の取れたこのファッションにおいて、「モカ・ムース」は心地よい特質を発揮していた。バーバリーでは、チョコレート色のジャケット、クリームとヘーゼルナッツのチェック柄のロングスカートに、キャメル色のアクセサリーを取り入れているのが印象的だ。
以上のように、来年を定義するこの新しいパレットは、簡単に洗練された着こなしを実現する。どんなアイテムも、静けさ、平和、調和のシンボルに変身させる「モカ・ムース」で、新年のコーディネートを楽しんでみては?
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text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto