スキニージーンズを履く唯一の方法「ブーツタック」トレンドとは?
Fashion 2025.02.21
2025年にスキニージーンズ人気が復活しそう。ただし必ず一緒に合わせるべき小物がある。それはブーツだ。

セリーヌ2020年秋冬コレクション。(パリ、2020年2月28日)photography: Peter White/Getty Images
人気復活したスキニージーンズに必要不可欠なもの、それはブーツタックだ。要はブーツの中にパンツの裾を入れる。スキニーにブーツの組み合わせはセレブの間でも人気が高い。戸棚の奥にしまい込んだスキニーパンツを引っ張り出そうか、迷っているならこのブーツタックを試してみてはどうだろうか。
ここ何年か、スキニーパンツは敬遠されていた。スリムな体型を理想とするシルエットで万人向けとは言い難かったからだ。だが2010年代のスタイルを取り入れた「インディ・スリーズ」の流行に伴い、スキニーが再び注目されている。その一方で今はあらゆる体型を受け入れる「ボディ・ポジティブ」の時代。古臭いアイテムを復活させるには何かひと工夫が必要だ。それがブーツタックなのだ。
スリムなシルエットに変化と動きをもたらしてくれる。この場合、主役はブーツでスキニーはブーツを引き立たせる小物に過ぎない。ショートブーツやヒールブーツ、ウェスタンブーツ、ニーハイブーツ。スキニーはどんなブーツとも相性がいいことから、ブーツとスキニーの組み合わせは2025年注目トレンドとなった。
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セレブが広めたスタイル
実のところスキニーとブーツのスタイルは昔から存在しており、主にセレブが愛用してきた。
イギリス国民から「ハートのプリンセス」と親しまれたダイアナ妃は1988年、ポロ競技の試合観戦でキャメル色のブーツをブルーデニムジーンズに合わせ、このスタイルで初めて注目を浴びた女性となった。以来、このスタイルはイギリスのキャサリン皇太子妃をはじめとした多くの女性たちにインスピレーションを与えている。
最近ではアメリカのファーストレディ、メラニア・トランプが2025年1月にこのスタイルをシンプルかつエレガントに着こなしている。
モデルのエミリー・ラタコウスキーもスキニージーンズには必ずブーツを合わせている。2022年にティンバーランドのロングヒールブーツ、翌年には牛柄のブーツ。スキニージーンズが似合う女性といえばケイト・モスだが、彼女はいつもタイトな黒ブーツで長さを強調していた。ブーツとパンツが一体化する視覚的効果のおかげだ。このやり方は多くのブランドでも見られる。
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ランウェイのスター
有名ブランドからスキニーが完全に消えたことはなく、ブーツタックスタイルが定期的に登場している。2019年と2020年のパリ・ファッションウィークでは、セリーヌのランウェイにスキニージーンズに茶色のレザーブーツのモデルが登場した。現在マイケル・ライダーが率いるラグジュアリーブランドでは、このコーディネートと決別するつもりはない。

パリ・ファッションウィークでのセリーヌ2020年春夏ウィメンコレクション。(パリ、2019年9月27日)photography: Peter White/Getty Images
ブーツタックのトレンドを語るなら、2025年1月のパリ・ファッションウィークでの、アンソニー・ヴァカレロによるサンローランのコレクションにも言及すべきだろう。

パリのファッション・ウィークでのサンローラン2025/2026年秋冬メンズコレクション。(パリ、2025年1月28日)photography: WWD/WWD via Getty Images
2025年秋冬メンズコレクションで男性モデルたちはパンツがほぼすっぽり入ってしまうビッグなニーハイブーツを履いて登場した。このファッショントレンドが女性だけでなく男性にも及んでいることを端的に示す出来事だった。
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どう着こなすか?
スリムな服を着ること自体、勇気がいるという人もいるだろうが、ブーツタックならば自分らしくエレガントに着こなすことが可能だ。ブーツタックするだけで、サマになるからだ。
すっきり着こなしたいならグレーかブラックのジーンズに、ブラックレザーのヒールブーツがオススメ。ケイト・モスのようにスマートでエレガントなシルエットが完成する。ここに同系色のウールのロングコートを合わせれば、タイムレスシックなスタイルとなる。
もっと派手なスタイルが好みなら、ユニーク柄の旬なカラーウェスタンブーツに、ニュートラルなトーンのジーンズやブルーデニムと合わせれば華やかさがプラスされる。異素材とカラーミックスに挑戦すれば個性の強いスタイルとなる。
ブーツタックトレンドのおかげで2025年のマストアイテムとなったスキニージーンズ。どんなアイテムでも着こなし次第でエレガントになる好例だろう。
From madameFIGARO.fr










text: Anaïs Larcher(madame.lefigaro.fr)