ファッションウィーク中になぜこんなにも多くの「素足スタイル」を見かけたのか?

Fashion 2025.03.27

241226-mf.png

直近のファッションウィークでは、脚が注目され、これまで以上に魅力的な武器として際立っていた。この影響で冬でも脚をもっと見せたい気分になる。

01-250319-barefoot-style.jpg

アクネ2025-2026年秋冬コレクションのランウェイ。photography: Launchmetrics

「もっと脚を見せたほうがいいわよ!」― これはよく言われるアドバイスである。確かに、年齢を重ね、出産を経て、ジーンズは私の最良の味方になった。そして、ミニスカートはクローゼットの奥へ。けれど、いつか再び着る日を待ちつつ、大切に保管している。ファッション業界では、「年齢を重ねると脚を見せるのは控えるべきだ」という考え方が一般的だが、私はその考えにとらわれず、実用的で快適なスタイルを大切にしている。

脚は充分日焼けしていないし、引き締まっているわけではない。しかし、一番気になることはそれではない。問題は、タイツを履くか履かないかということ。そして、子どもと同じ目線で接するために頻繁にしゃがまなければならないとき、スカートがあまりにも短すぎることである。そして時々、魅力的な脚が昔の記憶を呼び起こさせる。最近では、サンローランのランウェイを見たときがそうだった。

パリ・ファッションウィークを締めくくったこのショーでは、長い脚に大きなスポットライトが当てられていた。フロントローからランウェイに至るまで、注目の的となったのは脚の美しいラインだった。モデルたち、特にベラ・ハディッドは、足を交差したり、解いたりしながら、魅惑的なバレエのような動きを披露していた。

---fadeinpager---

02-250319-barefoot-style.jpg

サンローランのショーに登場したカーラ・ブルーニ。photography: Launchmetrics

フロントローでは、カーラ・ブルーニもまた、脚線美を際立たせていた。イザベル・マランのショーに招待されたケイト・モスも同様だ。「スーパーモデル」と呼ばれるモデルたちが脚に保険をかけた時代を思い起こさせるような光景だった。

03-250319-barefoot-style.jpg

ニューヨークの街角でのクリステン・スチュワート。(2024年3月)photography: Ordonez Elder/Splash News/ABACA

そして、この脚線美の流行はファッション界全体に広がりを見せている。その証拠に、クリステン・スチュワートやエマ・コリンを魅了したパンティトレンドが登場した(ただし、ラッシュアワーの混雑した電車でそのスタイルを実践するのは難しい)。このトレンドは、ヴェロニク・ルロワ、ディーゼル、アクネ ストゥディオズのショーでも見られた。

---fadeinpager---

04-250319-barefoot-style.jpg

シャネル 2025-2026年秋冬コレクション。photography: Launchmetrics

過度に露出することなく、脚はあらゆる方法で称賛され、美しく際立っていた。シャネルは、シースルーのヴェールで脚を際立たせ、ルイ・ヴィトン、クロエ、ジバンシィでは、タイツを避け、冬の寒さをものともせずに脚を魅力的に見せた。

05-250319-barefoot-style.jpg

ジバンシィ 2025-2026年秋冬コレクション。photography: Launchmetrics

この称賛の背後には何があるのだろうか? 振り返ると、脚はさまざまな変遷を遂げてきた。隠されたり、魅力を引き出す存在となったり、またパンツやミニスカートが登場して、女性たちの解放にも一役買ってきた。美しさの基準として、スリムな脚や引き締まった脚が求められる一方で、日焼けした肌や完璧に脱毛された状態が理想とされている。こうした基準はなかなか消え去らないが、カミソリを使わないことが男女平等を目指す一歩とも言えるだろう。しかし、ひとつだけ確かなことは、脚を隠しすぎることに意味はないということだ。

---fadeinpager---

【写真】サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションのゲスト

06-05-250319-barefoot-style.jpg

ゾーイ・クラヴィッツ、サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションで。(パリ、2025年3月11日)

photography: Stephane Cardinale - Corbis / Corbis via Getty Images

---fadeinpager---

06-14-250319-barefoot-style.jpg

BLACKPINKロゼ、サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションで。(パリ、2025年3月11日)

photography: Stephane Cardinale - Corbis / Corbis via Getty Images

---fadeinpager---

06-16-250319-barefoot-style.jpg

カトリーヌ・ドヌーヴ、サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションで。(パリ、2025年3月11日)

photography: Stephane Cardinale - Corbis / Corbis via Getty Images

---fadeinpager---

06-27-250319-barefoot-style.jpg

チャ・ウヌ、サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションで。(パリ、2025年3月11日)

photography: Stephane Cardinale - Corbis / Corbis via Getty Images

---fadeinpager---

06-31-250319-barefoot-style.jpg

イネス・ラウ、サンローラン 2025-2026年秋冬コレクションで。(パリ、2025年3月11日)

photography: Stephane Cardinale - Corbis / Corbis via Getty Images

From madameFIGARO.fr

text: Justine Feutry (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

35th特設サイト
パリシティガイド
パリシック
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • 広告掲載
  • お問い合わせ
  • よくある質問
  • ご利用規約
  • 個人の情報に関わる情報の取り扱いについて
  • ご利用環境
  • メンバーシップ
  • ご利用履歴情報の外部送信について
  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • Pen Studio
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CCC MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CCC Media House Co.,Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.