FERRAGAMO 足元に宿る美学。フェラガモの靴づくりの真髄。
Fashion 2025.08.12
PROMOTION
イタリアが誇るシューズブランド、フェラガモ。その名に冠された創業者、サルヴァトーレ・フェラガモ氏の哲学とクラフトマンシップは、現代に至るまで脈々と受け継がれ、今シーズンもモダンな解釈とともに花開いている。
身体の構造から導き出された理にかなう設計、優雅な曲線を描く一枚革の美、そして足元を彩る花々。それらはどれも、美しさを追求しながらも機能美も大切にしていた、フェラガモならではの美意識だ。現在ブランドのクリエイティブ・ディレクターであるマクシミリアン・デイヴィスは、そのDNAを継承しながら再解釈し、モダンなコレクションへと昇華している。

1898年、イタリア南部カンパニア州に生まれたサルヴァトーレ・フェラガモ氏。幼少期から靴作りに魅せられ、わずか9歳にして最初の一足を完成させたという逸話はあまりにも有名だ。やがて彼はアメリカへと渡り、ハリウッドで女優たちの足元を支えるシューメイカーとして頭角を現し、「スターの靴職人」という名声を集める。しかし、その名声に甘んじることなく、彼は「本当に快適な靴とは何か」を突き詰めるため、南カリフォルニア大学で人体構造学を学ぶ決断を下した。足の骨格や、筋肉、全身のバランスを理解しているからこそ、本質的な美しさが成立すると信じていたのだ。

1927年にイタリアへ帰国し、自らの名を冠したブランドを創業。その後もサルヴァトーレ氏は、足の動きをサポートしながら、同時に洗練されたフォルムを生み出すデザイン哲学を築き上げていった。そして現代に至るまでフェラガモの靴には彼の哲学が息づいており、私たちを魅了し続けている。
---fadeinpager---
フェラガモの靴作りの魅力を紐解く、3つのキーワード。
彼の靴づくりを語るうえで欠かせないのが、「木型」「花」、そして「クラフトマンシップ」という3つのキーワード。いまもなおブランドの信念として大切にされているこれらは、解剖学に裏打ちされた構造美、自然への敬意、そして素材そのものの可能性を信じるという、サルヴァトーレ氏の根源的な美意識を体現するもの。フェラガモが今も大切にしている本質を、それぞれのキーワードに込められた哲学から紐解いていく。
keyword-01
美しさと快適さを両立させた、特別な木型。

フェラガモの靴が「彫刻作品のよう」と称される理由のひとつに、木型の存在がある。サルヴァトーレ氏は解剖学をもとにした独自の木型を開発し、見た目の美しさと履き心地のよさを両立させた。この精神は、今もなおブランドのクリエイションに脈々と受け継がれている。マクシミリアンが発表したポインテッドトゥのパンプスや、絶妙なカーブを描くヒールラインには、足を通した瞬間にほかとの違いが分かる木型の精度が宿っている。
---fadeinpager---
keyword-02
足元を華やかに彩る花々。

かつてサルヴァトーレ氏が手がけた靴の中には、花を象った装飾やヒールを備えたものも多く存在している。自然への敬愛を形にしたようなそのクリエイションは、ブランドにおけるフェミニニティの象徴ともいえる。現代のコレクションでも、花のモチーフはさまざまな形で蘇っている。2025AWコレクションでは、フローラルモチーフの立体装飾をあしらったパンプスが登場しただけではなく、ランウェイに溢れんばかりの花弁が散りばめられ、会場をドラマティックに彩った。サルヴァトーレ氏が生み出した花を通して描かれる女性像を、マクシミリアンは現代にふさわしいかたちで再解釈している。
---fadeinpager---
keyword-03
一枚革で仕立てられる、クラフトマンシップを象徴する一足。

サルヴァトーレ氏の代表作のひとつとして語り継がれるのが、美しいアーチを描く一枚革のパンプス。縫い目をなくした構造は、足にぴたりと吸い付くようなフィット感と、彫刻のような立体美を兼ね備えている。2025年AWコレクションでは、当時の作品を彷彿させるオープントゥのシューズが登場した。革のしなやかさが生む曲線美、卓越したクラフトマンシップが光る一足が、スタイル全体に詩的なムードを纏わせる。
美しさは、表層ではなく構造に宿る。そう信じたサルヴァトーレ氏の思想は、今も靴の芯から、ブランド全体を揺るぎなく支えている。
editing: Miyu Sugimori