私が私である理由 with マックスマーラ vol.3 俳優、穂志もえか「どんな選択も正解。自分にとって幸せなのかを考えている」。
Fashion 2025.11.13
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軽やかに季節を飛び越えるーーー。
マックスマーラの代名詞ともいえるウールカシミア製のコート「101801」は、計算しつくされたオーバーサイズのストレートシルエットにクラシカルなラペルとエレガントなダブルブレストが魅力。タイムレスな気品を漂わせながら、女性の活動を軽く、暖かく、居心地よく包み込むアイテムだ。そして、ブランドが掲げるメッセージ"Remarkable Women"は、完璧を求めるのではなく、誰もが本質的な強さを持つ、卓越した存在であるという意味を持つ。そんなメッセージを込めたブランドのアイコンコートと2025年秋冬新作のコートをまとうのは国際的に注目される穂志もえか。その眼差しが見据える次のシーズンとは?
穂志もえかをつくる3つのことをインタビュー
経験することが人生の正解

人の人生にはいくつもの季節が訪れる。穂志もえかの映画デビュー作『少女邂逅』は夏の羽化を前に、蛹として身動きできない女子高生たちの葛藤を描いていた。今泉力哉監督のいくつもの恋愛映画の中で、特に『街の上で』での彼女は春風のように周囲の人物たちを蠱惑的に翻弄した。大森立嗣監督の『湖の女たち』では酷寒の満州で、子どもたちの残酷な過ちを目撃し、それを見過ごした原罪を象徴する人物を演じた。国際的な評価を得た配信ドラマ「SHOGUN 将軍」で彼女の演じた藤は、息詰まる権力闘争の暗闇の中、その名のごとく初夏の爽やかさで一筋の光を放った。
作品選びは俳優にとって重要な選択となるが、「自分の過去の選択を責めてしまったり、何かしらの正解や、明確なひとつの答えを追いかけるようにしてしまうと健全なリズムをせき止めてしまう。でも、きっと、どんな選択をしても私たちは大丈夫。その時の最善を選んでいるはずだからとそれを信じて、選択に身を委ねたい。その先に思ってもいなかった苦難が待ち受けていたとしても、それを経験することがその後の人生に役立つ正解であると思いたい。それでも立ち行かないときは、勇気を出して、いまいる環境からいったん離れる。だから、どんな経験をして、どんな選択をしても、それがどんな形になっても、常に自分のしたことは正解」そう言い切る姿は凛々しい。
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その選択は自分にとって幸せなのか?を問う

新しい視点との出合いが
物事の見方を変えてくれる
「自分は意識的にあまり考えて選択してきていないんです」と苦笑しつつ、「自分の感覚に嘘をつかない。考えるとしたら、その選択は自分にとって幸せなのか。そのことをここ数年は考えていた気がします」と分析する。
外から見ると順風満帆に見えるが、そうではなかったともいう。「20代半ば、スケジュールがぽっかり空いてしまう機会が何度かあって、他の同世代の俳優は絶え間なく仕事をしているのに、私はなぜ?と焦ったことがあります。あるとき、ある方から、『自由に使える時間があるなんてなんてラッキーだって思う』と言われて。『その間に英語の勉強ができる、何かの訓練ができる、トレーニングができる、それはなんと幸せなことなんだ』と。その発想は私の物事の見方を変えてくれるきっかけとなりました。人生の過ごし方を導いてくれる言葉との出合いはありがたいし、そういうことは定期的に訪れている気がします」
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挑戦し続ける、その根底にあるもの

優劣を競うジャッジをなくした時に
それぞれの持つ素晴らしさが
見えてくると思う
「SHOGUN 将軍」での賞レースをあわただしく駆け抜けた後、安穏としている時間を彼女は自分に与えなかった。2025年の夏は思い立ってイギリスで語学学校と演技学校をダブルで通い、ブラッシュアップに余念がない。そんな彼女にとって、マックスマーラの提唱する"Remarkable Women"とは?
「私たちの目につく〝卓越した存在〟とは、わかりやすく成果を出した人や、誰も成し遂げてないことを成し遂げた人、優れている人だと思いがちです。でも、素晴らしさや優れていることへの価値観は見方を変えると揺らぐもの。優劣を競うジャッジの基準をなくした時に、それぞれの持つ素晴らしさが見えてくると思います。他の誰とも違うところが個々の素晴らしさであるという、多様性と照らし合わせた考えが深く浸透していったら、優しい世界になるんじゃないかなと思ったりもします」
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「着る人に寄り添うデザイン」のコートとともに

個人的な出会いとしては、2024年度の賞レースでの授賞式で会話を交わしたザンドラ・ヒュラー(『落下の解剖学』『関心領域』に出演)が"Remarkable Women"として心に留まっているという。
「過敏に何かをして輝いているというのではなく、内側から湧き出る、匂い立つような何かを持っていらして芯の強さも含めて美しかった。私が誰だか認識されていなかったと思いますが、そんなこと気にせずに雑談をしてくれて、そういう姿勢も気取っていなくて素敵だなと思います。お子さんを持ちながら、素晴らしいパフォーマンスを披露して、どうやってそれを成し遂げているんだろう?と。自立した女性像についてたくさん話したわけではないですけれども、衝撃的な時間となりました」
マックスマーラの創始者であるアキーレ・マラモッティは、オーダーメイドの高級婦人服店を経営する祖母と、大戦中に洋裁学校を経営し、多くの女性たちを支えた母の姿を見て育った。弁護士だったアキーレは40代になって、女性たちの活動を後押しする服作りを決意。1951年、オーダーメイドの繊細さと工場生産のスピーディーさを融合したコートを専門とするブランドを立ち上げた。それがブランドの始まりとなる。
30歳を迎える今年、来る冬を目前に、穂志は軽やかにマックスマーラのコートをまとい、次のシーズンを見据える。その着心地は?
「着てみて初めて見えてくるラインを発見しました。袖を通した時点ですでに体への馴染みがあり、着る人に寄り添うデザインだと思いました。すなわち、それがベーシックであるということなんでしょうね。と同時に、ベーシックであるのに着る人を個性的に見せてくれる側面がある。いまここにいるみんなにコートを着てもらって、その見え方を確かめたい。ひとりひとりの見え方は絶対に違うはず。そういう意味で、不思議なコートだと思います」
マックスマーラを象徴するキャメルをテーマにしたポップアップストア「THE CAMEL, timeless」が開催。会場では、キャメルを体感できる空間演出とともに、クラフトマンシップが息づく上質なキャメル素材のアイテムを展開。限定商品や、ポップアップストア限定のインスタレーション、そして特別なギフトの用意もあるからぜひ足を運んで。
「THE CAMEL, timeless」
会期:2025年11月21日(金)~30日(日)
会場:OMOTESANDO CROSSING PARK(住所:東京都港区南青山5-1-1)
開催時間:11:00~20:00 ※11月21日(金)のみ12:00〜20:00
さらに、今回のポップアップストアに連動したLINE友だち限定ゲームもローンチ! キャメルが仕立て上がるまでを体感できるボードゲーム風のコンテンツを楽しんで。
千葉県出身。2017年『100万円の女たち』(テレビ東京)でデビューし、2018年公開の映画『少女邂逅』で初主演を務める。ディズニープラスオリジナル作品「SHOGUN 将軍」の宇佐見藤役が国際的に高い評価を受け、米放送映画批評家賞「クリティクス・チョイス・アワード」のドラマシリーズ部門の助演女優賞を受賞。待機作に、賀来賢人プロデュース、脚本・監督デイヴ・ボイルによる主演作『Never After Dark』(2026年公開予定)。
photography: Masami Naruo(SEPT.) styling: Yoko Kageyama(Eight Peace) hair: Tomohiro Muramatsu makeup: Waka Adachi(Eight Peace) video director: Akari Eda colorist: Sota Ito text: Yuka Kimbara






