15人の目利きが選ぶ、新旧のいいモノ案内。#05 スタイリスト宇都宮千明を魅了する、老舗のバッグ。
Fashion 2017.07.31
ファッション好きな目利きの15人に、永年愛用してきた昔からの名品と、この秋冬狙っている新作アイテムを聞きました。
スタイリストの宇都宮千明さんが選んだアイテムは、バッグ! 宇都宮さんが思わず手にとってしまう、老舗&メゾンブランドのバッグの魅力とは?
【昔ながらの名品】Whiting & Davisのメタルメッシュバッグ
コレクションで新しいシーズンの洋服を見るのと同じように、古着屋さんやヴィンテージショップで、とっておきの何かに出合うことが好きです。古いものが好きというよりも、時間を経過しても色褪せないという点に魅了されている気がします。
これを言うと矛盾しているようですが、どこかモダンさを感じるデザインが好きで、このメタルメッシュバッグもクラシックでありながら、メタルフレームや金具のデザイン、色味の塩梅が気に入って購入しました。ワンタッチで開閉できる機能美も見逃せません。
バッグがつくられたのは、1960年代。1876年にアメリカで設立したWhiting & Davisというメタルメッシュの老舗ブランドのものです。大戦中に同素材を使った防護服などを手がけ、戦後はクラッチバッグなどをつくっていたとのこと。
いつも、ぱっと見はどこのブランドのものかわからなかったり、象徴的すぎないデザインに惹かれるのですが、実際にはメゾンや老舗メーカーのものであることが多いです。そのたびに、きちんとつくられたものの美しさや、隠しきれないオーラのようなものにひとりで感嘆しています。
【新名品】バレンシアガのハンドバッグ
名品に加えたいアイテムは、バレンシアガの「HANDBAG ROCK」です。華美でないクラシックな佇まいに加え、ショルダーストラップだけでなく、短いストラップの付いたデザインにとてもときめきました。
バッグ「HANDBAG ROCK」(W18×H14.5×D6.5cm)¥166,320/バレンシアガ(バレンシアガ ジャパン)
エレガントにもストリートなスタイルにも合わせられる、むしろスタイルを横断させてくれるところがとても新しく感じます。短いストラップを無造作に掴んだり、腕にかけたりして、毎日持ち歩きたいバッグです。
また、このバッグの内部は4つの独立した構造になっています。バレンシアガの小さい財布を使用していてとても使いやすいので、このバッグの機能性も期待しています。
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photos : JOHN CHAN