メーガン妃の外遊中のファッション、すべて見せます。

Fashion 2018.11.07

10月16日から31日の16日間にわたり、ハリー王子とともにオセアニア諸国を訪問したメーガン妃。初の長期外遊、そして妊娠発表直後ということでも注目を集めたサセックス公爵夫人のファッションを、徹底的にリポート。

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サセックス公爵夫妻はオセアニアでの最終日、マオリの伝統的な儀式に出席した。(ニュージーランド・ロトルア、2018年10月31日)photo:Abaca

1日目】妊娠発表後、最初のスタイル

妊娠発表から数時間後の10月15日、メーガン妃はオーストラリア行きの飛行機に乗り、夫のハリー王子とともにオセアニアへの初の外遊へ出発した。2日前には、ユージェニー王女の結婚式に招待され、その時の衣装が話題を呼んだばかり。妊娠発表後のファッションへの期待も大いに高まっていた。

メーガン妃はボディラインに沿ったノースリーブ・ワンピースという、お気に入りのスタイルで登場した。妊娠12週目にしては、はっきりとお腹の膨らみがわかる。それでも公爵夫人は迷いなく、オーストラリア人デザイナー、カレン・ジーによるこの身体のシルエットがはっきり出る純白のドレスを選んだ(さすがにしばらくすると、マーティン グラントのロングトレンチコートを羽織っていたが)。

足元はスチュアート・ワイツマンのベージュのバックスキン・パンプス。搭乗の際には、ずっと快適な黒のバレエシューズに履き替えていた。ただ、公爵夫人という立場上、いったん目的地に到着したら、またハイヒールに履き替えなければならない。

そのスタイルが多くの女性から支持されているメーガン妃だが、ややミニマルなこの装いに印象的なアクセサリーを合わせて、洗練されたコーディネートに見せている。しかも彼女が身につけていたのは、ダイアナ妃の形見であるバタフライ形のイヤリングと金のブレスレット。亡き義理の母へのオマージュが込められたチョイスだ。「人々の心の女王」ことダイアナ妃は、1986年のカナダ訪問、1990年のロンドンでの外出時に、このアクセサリーを着用している。

午後は、白のドレスからブランドン マックスウェルによるカーキ色のプリーツ・シャツドレスに着替えて歓迎会に出席する。華美な装飾はないものの、ドレスの金色のボタンとアクセサリーの色合いが見事に調和している。アクセサリーに関しては、午前と大きな違いはなかったものの、パンプスをヌードカラーの滑らかな風合いのものに履き替えていた。未来のママがこの先どんなスタイルにチャレンジしてくれるか、目が離せない。

【2日目お得意のシンプルな装い

メーガン妃はたとえ故郷を離れていても、友達のことを忘れたりはしない。オーストラリア訪問2日目、サセックス公爵夫人はカジュアルな装いでダボを訪れた。アウトランダーのスリムジーンズに、ジェイクルー黒のブーツ、メゾンキツネのゆったりとした白シャツ、格子柄のブレザーという実にシンプルなスタイル。

“ボス”という名のこのブレザーは、公爵夫人の親友セリーナ・ウィリアムズのプレタポルテコレクションのもの。公爵夫人はテニスコートに応援に駆けつけるばかりでなく、こうした形でちょっとした気遣いもする、セリーナの心強いサポーターだ。この日は珍しくポニーテールを結っていた。王室に入って以来、メーガン妃がまとめ髪で登場したのは、たった一度。今年の夏のルイ王子の洗礼式の時だけだ。

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オーストラリア訪問2日目。サセックス公爵夫人はスリムジーンズにゆったりとした白シャツ、格子柄のブレザーというとてもシンプルなコーディネートで登場した。(オーストラリア・ダボ、2018年10月17日)

【3日目】ドレスを見れば歴然

オーストラリア訪問3日目。この日もメーガン妃は、シンプルながら華やいだ装いという自分のスタイルを貫いた。サセックス公爵夫人は、黒のミディドレスでメルボルンを訪れ、注目を浴びた。クラブモナコのドレスを纏った公爵夫人は、どんな場面でもシックでありながら、リラックスした雰囲気を漂わせていた。

同じドレスに、メルボルンの街を歩くときはパンプスを、海岸を歩くときはバレエシューズを合わせていた。南半球の風が吹くと、2日前にシドニーに到着した時に着用していた、マーティン グラントの丈の長いトレンチコートを羽織る。1日の終わりには、お腹のふくらみがわかるドレスに着替えて再登場。オーストラリア人ディオン・リーによる身体のラインに沿ったマリンブルーのドレープドレスは、妊婦となったメーガン妃のシルエットの美しさを引き立てていた。お腹の赤ちゃんにとっても、素晴らしいお披露目となった。こちらまで思わず感動!

【4日目】ヒッピー・シックな装い

外遊4日目となるこの日は海岸へ。カップルともにカジュアルな装いで登場した。メーガン妃はマーティン グラントの2019年クルーズコレクションのロングドレス、ハリー王子はシャツにカーゴパンツ、足元はふたりともエスパドリーユ。プレゼントされた南国流の歓迎の花飾りにぴったりなスタイルだ。公爵夫人と王子はボンダイビーチでサーファー団体「ワンウェイブ」のメンバーらと歓談した。

5・6日目】公式儀礼と寛いだ表情

金曜と土曜、シドニーに戻ったカップルは、まずアンザック戦争記念碑で式典に出席し、オーストラリア・ニュージーランド連合軍に敬意を表した。新婚カップルは、この日は正装で登場。王子は軍服を纏い、剣を提げ、メーガン妃はエミリア・ウィックステッドのエレガントな黒ボタン付きドレスを選んだ。

数時間後、ふたりは「インヴィクタス・ゲーム」の開会式に出席した。パラリンピックに着想を得て、ハリー王子自身が立ち上げたインヴィクタス・ゲームは、戦争で負傷したりハンディキャップを負った軍人や退役軍人が参加する競技会だ。メーガン妃は、黒のスリムパンツに同じく黒のパンプスを合わせたり、エコフレンドリーなシューズブランド、ヴェジャのスニーカー合わせるというコーディネートを披露した。ヴェジャを選んだのは単にデザインや履き心地からではない。その証拠に、開会式にはやはり環境問題に敏感なブランド、ステラ マッカートニーのドレスを選んでいた。

【7日目】クルーズ風

フレーザー島を訪れたこの日、前日のスタイルとは打って変わって、メーガン妃はリラックス感の漂うクルーズスタイルを選択した。まずはアンドアザーストーリーズのレンガ色の水玉ワンピースで登場し、その後、リフォーメーションのストライプ柄のワンピースに着替えて再登場。未来のママに特有のお腹を撫でるという仕草にぴったりなドレス。実際、お腹に手を当てるメーガン妃の姿が何度も見られた。この日はリラックスムード。メーガン妃にはくつろいだ雰囲気が似合う。

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アンドアザーストーリーズのワンピースを着たメーガン妃。これから乗船するところ。(オーストラリア、2018年10月22日)photo:Abaca

【8日目】フィジー島のバッキンガム宮殿

この日の衣装は、今月ウィンザーで執り行われたユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクの結婚式に出席した際にも、候補として上がっていたらしい。10月23日、メーガン妃はジマーマンのパールカラーのカクテルドレスに、伝説的な帽子デザイナー、スティーブン・ジョーンズによってデザインされた帽子というスタイルで、フィジー島スヴァで開かれた歓迎式典に出席した。藤のエレガントなハンドバックと、タビサ シモンズのパンプスは黒で、全体を引き締めていた。

サセックス公爵夫人は夜、イギリスブランド「サフィヤ」によるオートクチュールドレスに身を包んで、公式晩餐会に出席した。ドレスは現在、ブランドのサイト上で公開されている。フィジー国旗のブルーを纏った姿は息を呑むような美しさ。優雅なイヤリングがさらに輝きを添えていた。

【9日目】リラックスした雰囲気

ボヘミアンなフリルのついた、鮮やかな色合いの花柄ドレス。スヴァ大学のキャンパスを訪問するにはこれ以上のチョイスはなかったと言えよう。この日、悪目立ち気味のボディガードに見守られながら、同大学で女児の教育についての講演を行った。手作り風のポシェットと、黒のエスパドリーユを合わせた、カラフルな色合いのフィグによるデザインのドレスは、大学に到着した際に贈られた花飾りによって美しく引き立てられた。一方、おしゃれなハワイアンシャツを着たハリー王子はブルートーンでまとめていた。ふたりとも大いにリラックスして公務をこなしていた。

【10日目】トラブル発生

メーガン妃はフィジー島での最後の公式式典に、ジェイソン ウーのドレスで出席した。拍手を送りたくなる点はたくさんある。ラグラン袖のドレスはメーガン妃も特にお気に入りのカッティングのようだが、私たちもそれは同感。ピーコックブルーというドレスの色も素晴らしい。また、髪の毛の間からのぞくイヤリングも効いている。

午後、あってはならないことが起きてしまった。セルフ・ポートレイトのドレスのタグがスカートの裾についたまま、メーガン妃がフラッシュを浴びながら飛行機を降りる間じゅう、風に舞い続けていたのだ。こんな失態も、数時間後に公爵夫人が纏った素晴らしい衣装のことを思えば、小さな出来事だ。彼女はトンガ王国に到着した日の晩、王国主催の歓迎晩餐会に、純白のシースドレスで出席した。古代風の袖がついたゆったりとしたドレスに施された宝石と、バークスのイヤリングが見事に調和していた。

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王子夫妻が出席するフィジー島での最後の公式行事。ジェイソン ウーのドレスを纏い、輝くばかりの笑顔を見せる公爵夫人。(フィジー・ナンディ、2018年10月25日)photo:Abaca

【11日目】完璧な日

「値札事件」があった翌日、トンガ訪問最終日の10月26日、メーガン妃は完璧なスタイルを披露した。午前中は、マーティン グラントの白とカーキのストライプ柄のフレアドレスで登場。スチュアート・ワイツマンのバックスキンのパンプスを合わせ、アクセサリー代わりにプラダのベージュのクラッチバッグを手にして、隙のない装いを見せた。

サセックス公爵夫人は午後には、ヴェロニカ・ベアードのセルリアンブルーのドレスに着替えて、地元の小学生らに面会した。シャツドレスは、妊娠期間中のお気に入りワードローブになりそうな予感だ。特に、彼女の膨みの出てきたシルエットがとてもエレガントに見える。それにシャツドレスは万能だ。実際、メーガン妃はシドニーに向かう飛行機に搭乗する際にも、このドレスを着ていた。

王子夫妻にはシドニーに向かう前に、オーストラリア地理学協会賞の授賞式で賞を授与するという任務が待っていた。サセックス公爵夫人は、2018年プレフォールコレクションで発表された、オスカー・デ・ラ・レンタの実にロマンティックなドレスを纏って登場した。このドレスには、軽やかなチュールから飛び立とうとするかのような鳥のシルエットが装飾として施されている。単色のドレスを着ることが多いロイヤルファミリーが、モチーフ入りのドレスを選ぶのは珍しい。

【12日目】抑制の効いたエレガンス

シドニーに戻った王子夫妻は、終盤に差し掛かったインヴィクタス・ゲームで、車椅子バスケットボールのアメリカ対オランダ戦を観戦した。メーガン妃は黒のスリムジーンズに、オーストラリア人デザイナー、スカンラン・セオドアによるガーネット色のクレープ地のジャケットと、サラ・フリントのパンプスというコーディネートで登場した。アクセサリーは、イギリス人ジュエリーデザイナーによるショーン リーンのイヤリング。選手たちにメダルを授与する際に、選手のひとりに頰にキスをされた時も、笑顔を絶やさないサセックス公爵夫人だった。

数時間後、新婚カップルは2014年に第1回目の大会が開かれたインヴィクタス・ゲームの閉会式に参加した。メーガン妃はアントニオ ベラルディのシンプルでエレガントなオリーブグリーンのドレスを纏って、短いながら個人的な思いの込められたスピーチを行った。スピーチの中でメーガン妃は、「インヴィクタス・ファミリー」のもてなしに感謝の言葉を述べるとともに、ファミリーが大会の間じゅうに発揮した「連帯精神」を称えた。閉会式には、大会のアンバサダーのひとりであるデイヴィッド・ベッカムが息子ロメロをとともに出席していたが、妻ヴィクトリアの姿はなかった。

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シチリア出身デザイナー、アントニオ ベラルディによるオリーブグリーンのドレスを纏って、インヴィクタス・ゲーム閉会式でスピーチ。(オーストラリア・シドニー、2018年10月27日)photo:Abaca

【13日目】ニュージーランドでは、ニュージランド流

10月28日、王子夫妻は今回のオセアニア諸国歴訪の最後の地、ニュージーランドへ向かった。現地に到着した夫妻は、ジャシンダ・アーダーン首相と首都ウェリントンのジャスティン・レスター市長に迎えられた。総督官邸に招かれたハリー王子とメーガン妃は、マオリ式の伝統的な心のこもった歓迎式に出席。スピーチやダンスに続き、「ホンギ」という額を押し付け合うマオリ独特の挨拶で歓迎された。夫妻は躊躇なく、このしきたりに従っていた。常に訪問地に敬意を表すことを忘れないメーガン妃。今回はニュージーランド人デザイナーのカレン・ウォーカーによる格子柄のトレンチコートに、エイソスの黒のドレスを着用。こういうクラシックなドレスもたまにはいいだろう。

エリザベス女王の肖像画の前で、ニュージーランドの女性参政権獲得125周年記念スピーチをするに当たり、黒のドレスから、環境に配慮したデザインで知られるガブリエラ ハーストのカクテルドレスに着替えたサセックス公爵夫人。首元には、ニュージーランド出身の著名なジュエリーデザイナー、ジェシカ・マコーマックによる、ダイヤモンドがあしらわれたペンダントが光っていた。

【14日目】カジュアルシック

ウェリントンは曇り空。この日のサセックス公爵夫人は快適でシンプルな装いを選んだ。午前中は、以前にも披露したメーガン妃のユニフォームとも言える、黒のスリムパンツとタートルネックのコーディネート姿で登場。今回はそれに、クラブモナコのオリーブグリーンのコートを合わせた。午後は、マギー マリリンの白のブレザードレスに着替えて、コートニー・クリエイティブ・センターを訪問し、俳優たちに面会した。テレビドラマ「Suits/スーツ」の元女優であるメーガン妃にとっては、ルーツへの回帰と言えよう。懐かしい映画界の雰囲気を楽しんだ数時間となった。

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マギー マリリンの白のブレザードレスで演劇学校を訪問する公爵夫人。(ニュージーランド・ウェリントン、2018年10月29日)photo:Getty Images

【15日目】スタイルがはっきり

南半球滞在15日目を迎えたメーガン妃。この日は公爵夫人のベーシックスタイルのアイテムが勢揃いした。午後は、ストレートなノースリーブ・ワンピースにベージュのトレンチコート、ヌードカラーのパンプス、タキシード風のカクテルドレス(飾りのボタンがスーツのべストのボタンを思わせる)、ウエストを絞ったブレザーというコーディネート。ブランドはそれぞれ、ブランドンマックスウェル、バーバリー、アクアズーラ、アントニオ ベラルディ、カレン ウォーカー。どの服も、今回のオセアニア滞在期間中、あるいは今回の外遊以前に、何らかの場面で着用済みだ。ハリー王子の伴侶のスタイルは、義理の姉のケンブリッジ公爵夫人(キャサリン妃)のスタイルに比べたら、わりと予想を裏切らないものと言えるだろうか?

【16日目】グランドフィナーレ

10月31日はメーガン妃と夫のハリー王子にとって外遊の最終日。16日間のオセアニア滞在期間中に、76もの公務を果たし、それぞれの場にふさわしいドレスコードを厳格に守ることを余儀なくされたふたり。滞在最終日、公爵夫人はエレガントなブルーマリンの衣装を選んでこの旅行を見事に締めくくった。この日の最初のドレスは、ステラ マッカートニー。ロトルアの伝統の儀式を鑑賞し、マオリの素晴らしい手作りのケープを肩に羽織って会場を後にした。

午後には、ウェディングドレスをデザインしたクレア・ワイト・ケラーによるジバンシィの衣装に着替えて、集まった人々の前に姿を現した。繊細なニットのトップとスカートのアンサンブルは、控えめでありながら品のいいデザイン。光の加減によっては、メーガン妃の下着が透ける(そこまではっきり見えたわけではないけれど)という大胆なもの。その間には、よりカジュアルな格好でレッドウッズ・ツリーウォーク公園を訪れたメーガン妃とハリー王子。公爵夫人は、薄手のダウンジャケットにフラットなローファーという装いだった。

メーガン妃のモードマラソンinオセアニア。

texte : Marie-Caroline Bougère, Adèle Chivet (madame.lefigaro.fr)

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