服好きたちが行う、実はサステイナブルなこと。 シトウレイさん、服を大切に着続ける秘訣。
Fashion 2020.05.17
社会の仕組みが大きく変わりつつあるここ数カ月。ファッションの世界では数シーズン前から、サステイナブルなことへの関心が加速中。共存することが難しいファッションとサステイナブルではあるけれど、難しく考える前に、おしゃれ好きな人が既に行っていた「実はこれってサステイナブルなことかも」を教えてもらいました。自分ならではの、日常レベルでできるヒントを探して。2回目は連載「シトウレイの東京見聞録」でもおなじみ、シトウレイさん。
箪笥の肥やしを作らない、メンテナンス力。
「高いから、安いから、レアだから、大切な人から譲り受けたものだから……。いろいろな理由がそれぞれの服を手にする背景に含まれていて、でもそれらのことは関係なく、すべてのアイテムを『同じ私のクローゼットのスタメン』として大事に着るようにしています。具体的にはクローゼット探検をこまめに行って“ちゃんと着る”ことと、“メンテナンス”をすること。それに、デイリーに使うアイテムは本物を買い、永く愛用するようにしています。古着を愛でたり、服は絶対にゴミ箱に入れなかったり、自分に合う丈感にリサイズしたり、どのアイテムも平等に大切に扱っています」
|大切に使い続けるために
「ロレックスの時計は、高校生の時に購入してからずっと愛用してます。仕事で使うペンは使い捨てではなくレフィルのあるものを使用。使い捨てより全然値が張るけれど、”使い捨て”を使わない選択は、気持ちを豊かにしてくれます。えんじ色のモンブランは大学生の頃から、レミーはいまの仕事を始めてから使ってます!」
「好きで買っても“やっぱり自分にはちょっと大きかったな”と感じたら、お店に出すより自分で気になる箇所をリサイズします。もちろんプロの方から見ると拙い仕上がりだけど、その拙さを含めてだんだん愛着がわくので、自分リメイクはよくしています。デニムパンツはウエストを折り返してチクチクと。トートバッグは高校生の時に仲良しの友だちと交換したバッグ。持ち手がボロボロになって切れそうになっていたので、自宅にあったレース生地で補強してみました」
ストリートスタイルフォトグラファー兼ジャーナリスト。日本が誇るストリートスナップのパイオニアであり、独自の視点で捉えた世界のファッションを発信するメディア『STYLE from TOKYO』 を主宰。毎シーズンパリコレでのスナップを続け、それらの写真を使い独自の審美眼でファッションを語る、オフ&オンランウェイにフォーカスしたファッションセミナーも人気。
Instagram:@reishito
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photos et texte: REI SHITO