Kenzoのショーがお祭りだった頃。

高田賢三はパーティを愛し、81歳になってもパーティを開催していた。そのパーティへの愛は、彼のモードとクリエイションに影響を残した。

1998−99秋冬プレタポルテコレクションのショーのフィナーレにて、高田賢三とモデルたち。（パリ、1998年3月10日）photo : Getty Images

きらめく色、弾ける光、植物や動物のモチーフ。そして、率直で自由な笑顔も目に焼きついている。先ごろ81歳で亡くなった日本人ファッションクリエイター、高田賢三の笑顔だ。彼はパリの夜とパラスでのパーティを愛し、そして歓喜に満ちた服を作り続けた。彼の服を着て舞台を歩いたモデルたちにも、いつも同じ笑顔があった。1970年代、80年代を通して、そしてLVMHグループにブランドを売却した6年後にあたる1999年に行われた最後のショーに至るまで、彼のショーは、「クラシック」のコードをことごとく打ち破った。

高田賢三のショーでは、アティテュード（態度や雰囲気）は宗教であり、イベントになった。ショーのアティテュードは、決まり事などなく自由に着るために作られたモードや、服に表現されたその時のクリエイティブな空気をより一層増幅させるもの。たくさんの花、リネンやコットンの自然素材、鮮やかな色のモードで、高田賢三は当時の厳粛でシックなモードに斬り込んだ。ソニア・リキエルやドロテ・ビスとともに、楽しくて、手の届きやすいプライスのモードを提案して、スター・クチュリエが率いるファッション界に殴り込みをかけたのだ。

彼にとって、ショーは、みんなのためのお祭り。パラスで、メゾン＝ラフィット城で、ボザール美術大学で、あるいは商工会議所の円形ホールで、モデルが歩き、そして踊った。ゼニットの大会場で行われた高田賢三最後のショーでは、パリ・モードの日本人クリエイターのために4000人が集まって最後の別れを告げた。ケンゾーは、最高にファンタスティックなお祭り騒ぎも辞さなかった。白馬に乗ってモデルが現れたり、ケンゾー本人は象の背に乗って現れたり。夏至を祝って、ポン・ヌフの橋を花で覆ったり、ポンピドゥ・センター前の広場がヒナゲシの花畑になったこともある。ケンゾーは遊んだ。その陶酔感は、彼のクリエイションの忠実なシグネチャーとなったのだ。

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ケンゾーのショーはお祭りそのもの

1991年、モデルたちはカラフルなミニドレスとボアのストールで。photo : Getty Images

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パリで行われた1976–77秋冬コレクションのショーで、モデルのジェリー・ホール。ロングカーディガンとストライプのスカート、パンツにブーツ、そして頭上にはシャンパーニュのボトル。photo : Getty Images

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パリ、1976年春夏コレクションでのジョイフルなダンス。モデルたちはパンツとジャケットに「ジャングル・ジャップ」コレクションのキャスケット。photo : Getty Images

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パリの夜、パラスでのパーティ、そしてもちろん、歓喜を表現したモードを愛したケンゾー。photo : Getty Images

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キモノは彼のインスピレーション源だったけれど、生まれ故郷日本のクラシックなコードを超えて、詩的でファンタジーにあふれた美を確立した。photo : Getty Images

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ショーは、パラスで、メゾン＝ラフィット城で、ボザール美術大学で、また、パリ商工会議所の円形ホールで行われた。最後を飾ったゼニットでの巨大なさよならショーには4000人が駆けつけて別れを告げた。photo : Getty Images

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パリ、1982–83秋冬のショーで踊るモデル。photo : Getty Images

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花モチーフを愛した高田賢三。パリ、1992年春夏のショーにて。photo : Getty Images

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1991年春夏コレクションで、モデルたちはストライプと色彩、植物プリントに身を包んだ。photo : Getty Images

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