海への賛美を表現した、ミキモトのジュエリー。
Jewelry 2023.07.20
創業者の御木本幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功したのは、1893年のこと。それから130周年を迎えた今年、ミキモトは海への感謝をハイジュエリーとして表現した。7月初め、オートクチュール週間で賑わうパリで、新作コレクションの発表が行われた。
2023年ハイジュエリーのテーマは、Praise to the Sea、海への賛歌。
波のうねりを表現する、真珠のグラデーション。泡立つ海の姿は、ダイヤモンドとアクアマリンやサファイアを散りばめて。レースにも似たサンゴを描き出すのは、ガーネットやモルガナイトだ。波間に戯れるのは、カラーストーンが映しだす、クジラやクラウンフィッシュ、小魚の群れ。グラフィックに描かれた海の色彩とフォルムは、抽象絵画のようにも見える。
左:ホワイトゴールドとダイアモンドのレースのようなサンゴに、ガーネットやサファイアのカラーストーンの小魚が戯れるネックレス。
右:シロナガスクジラの親子が寄り添い、小魚の群れと共に泳ぐネックレス。メインストーンのグリーントルマリンが海のオーラを象徴。抽象と具象が調和するデザイン。
一方、海の生物を自然の姿そのままに描き出したブローチは、いずれも愛らしい表情。透明ロッククリスタルの中にブルーの内臓がすけて見えるイカ、タンザナイトにスピネルやサファイアを散りばめて内側のきらめきを表現したテング貝、イソギンチャクに隠れるクラウンフィッシュなどが微笑みを誘う。
左上から、カサゴ、イカ、クラウンフィッシュ、タコをかたどった、愛らしい表情のブローチ。
今回のコレクションでは、グリーンからブルーの海の色に、赤やオレンジを加えた、ダイヤモンドとカラーストーンによる透明感のあるピースが印象に残る。だが、真珠の連なりで海流を表現した華麗なネックレスからバロック真珠のユニークな表情をタコの頭に見立てたブローチまで、真珠をメインキャストに迎えたミキモトらしいピースももちろん健在だ。
アコヤ真珠のグラデーションで波のうねりを表現。ベリル、タンザナイト、トルマリン、アメジスト、サファイア…きらめくカラーストーンで、魚が群れをなして泳ぐ姿を描いたネックレスはまさにマスターピース。
パリで展示されたピースに加えて、全60点ほどのコレクションは、10月7日から日本で販売が開始される。
ミキモト カスタマーズ・サービスセンター
0120-868254(フリーダイヤル)
text:Masae Takata(Paris Office)