モードファン必見!
「PRADA BOOK」発売。
Fashion 2009.12.18
「30年間にわたるプラダの歴史、そして何万にもおよぶイメージの数々をひとつの本にまとめたい」
ミウッチャ・プラダのパートナーであるパトリッツィオ・ベルテッリ氏のこの提案によって実現した、「PRADA BOOK」が12月12日より発売された。
708ページという大作のアートディレクションおよび編集を手がけたのは、ニューヨークの2×4のマイケル・ロック氏。彼は、「ミウッチャ・プラダと10年以上、仕事をしてきました。そして、プラダというブランドは、ミウッチャ・プラダの好奇心の上に成り立っているのだと実感しました。彼女の好奇心はファッションに留まらず、写真、フィルム、建築、芸術、文化へと広がり、これらを包含したプラダの世界を記録した一冊となっています」と説明。
今月12日から日本語版が全国のプラダストアで発売。\14,700
まず、パラパラとめくってみると、3000着以上のルックのサムネイル画像が並んでいたり、シーズン別にウエストラインを合わせて見せたページ、プラダを纏ったセレブリティの写真、世界中のプラダのグリーンストアが1ページになんと128カットも!......と、グラフィックデザインのおもしろさに目を奪われる。
「PRADA BOOK」内のページ。どの位置でウエストをマークするか。プラダの提案が、そのシーズンのトレンドを左右する。
そして、もう一度じっくり目を通せば......。"Inside"の章ではファブリック選びをはじめとするプラダファッションの誕生のプロセス、そしてファッションショーのステージの作られ方などがつぶさに記録されている。"Outside"の章では、レム・コールハース/OMAによるエピセンターや映画監督リドリー・スコットとのフィルムコラボレーション、ソウルで開催したプラダ トランスフォーマーのパビリオンなどを収録。そして、このふたつの章の間には、広告キャンペーン写真が集められている。プラダ30年間のドキュメンタリーは、同時にモード界の30年史として読み解くことができる。
1988年に制作されたAlber Watsonの写真集の再録も。
この本を出版したベルテッリ氏のもうひとつの目的。
「この本は過去を振り返るのではない。将来に向けての出発点なのです」という言葉が興味深い。「PRADA BOOK」の最後に記された、レム・コールハースが手がけるミラノ郊外の工業地域に位置する新しい美術館の計画はそのひとつだろう。つねにモード界を牽引してきたプラダの新しいスタート地点を、この本を最後まで見て読んでぜひ、確認したい。
●問い合わせ先:プラダ ジャパンカスタマーリレーションズ tel 0120・559・914