2018年 しし座の運勢(下半期) - 石井ゆかりの星占い

情緒ある文体でつづられる12星座占いが大人気の石井ゆかりさんによる星占い。
「フィガロジャポン」本誌(毎号20日発売)で好評の星占い「星の伝言板」を2018年の12月分まで掲載。2019年1月以降は、「フィガロジャポン」本誌をご覧ください。
毎月1日に更新、石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの伝言コラム」はこちらから。

2018年の下半期の星占い

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しし座   07.23 - 08.22

日常の中にうずもれたものを掘り出して、新しい光を当てる。

幼い子は、何かしらのキッカケを得るまで、親や祖父母の名前を知らない状態で育ちます。
もとい、普段から家族同士が名前で呼び合うような環境であれば別ですが、
「おかあさん」「おじいちゃん、じじ」など、たいていは家族の関係性を表す呼び名で呼ばれますし、
親になれば夫婦同士でも「ママ、パパ」と呼び合うカップルが珍しくありません。
さらには、祖母の旧姓となると、もっとわからなくなります。
何らかの機会を得て、親や祖父母、親戚などの「個人としての名前」を目にした時、
相手へのまなざしが少なからず、変わります。
今まで自分との関係性や役割のうえでしか意識していなかった相手が、
にわかに「ひとりの人間」として見えるからです。
「おとうさん」や「おばあちゃん」は、自分とは完全に立場の違う、理解しがたい部分を持った存在です。
でも、それらの人々が自分と同じように赤ん坊として生まれて育ち、今にいたる、
ということが想像できると、突然、相手が「自分と同じ、ひとりの人間なのだ」と実感できます。
「個人としての名前」は、そうしたイマジネーションの手掛かりになりやすいもののようです。

個人名に限らず、生活の中ではさまざまなものが、日常のあれこれの中に「埋もれて」いきます。
また、ある家では当たり前のことが、第三者から見れば異常事態に映る場合もあるように、
「家の中のこと」の多くは、外界から隠された状態になっています。
もっとも大事な、私たち自身の感情や生き方、人生そのものも、「埋もれやすいもの」ではないでしょうか。
2018年下半期、獅子座の人々はそんな「日々の中に埋もれてしまったもの」を、
もう一度、日の光の下に引っ張り出すことができます。
皆で目をそらしてきたものや抑え込んできたものを、対話の場に引き出すことができます。
身近な人の気持ちや自分のルーツ、そこにまつわる歴史、さまざまな「当たり前」の陰にあるものを、
意識に上らせ、対象化し、再び、それと自分の関係を新しく「結び直す」ことができます。
何の疑問も持たずに「この人は、自分の親だ」と感じていた相手を、
名前の付いたひとりの人間として見直せば、それまでとは違った関係性がそこに生まれざるを得ません。
相手への理解や思いが少なからず、変化します。
苛立ちや怒りが消えることもあれば、自分を責めていた状態から解放される場合もあります。
相手への認識の変化が、態度の変化を生み、やがて相手自身の変化を促すかもしれません。
貴方が貴方自身の中に埋もれさせてきた思いが日の目を見た時、
その生き方が根本的に変わる可能性もあります。

さらにこの2018年下半期、貴方の「社会的立場」が変化し始めます。
この変化が完了するのは7年ほど先のことになりそうですが、「第一歩」がこの時期に置かれています。
たとえば、会社組織の中で一心に生きてきた人が、子どもを得てPTAの活動に参加した時、
そこに「新しい社会・世界」と、新たな社会的自己を見いだす、といったような変化があります。
これ以降に起こることは、そんな変化なのかもしれません。
あるいはもっと別の、既存の社会的枠組みに公然と反旗を翻すような、大胆な変化を選ぶ人もいるでしょう。
いずれにせよ、貴方がこれから求めていくのは、真に自由に活動できる社会的な「舞台」です。
それを「探し求める」のか、新たに「開拓する」のか、あるいはもっと別の方法で、模索していくのか。
どんな方法を取るにせよ、ここから貴方が求めていくのは、ひとつの自由なフィールドなのだろうと思います。

7.23-8.4 生まれの貴方

古いことが新しく、新しいことが古い。新旧を織り交ぜて作る、新しいフィールド。

ごく古くからある、ある意味「伝統的な任務」を果たすに当たり、素晴らしく斬新な方法を思い付く、といったことが起こるかもしれません。あるいは逆に、時代の先端を行くような活動に取り組む際、ごく古くからあるしきたりや習慣、方法論が驚くほど役に立つ、といったことも起こるかもしれません。古いことは古い方法で、新しいことは新しいやり方で、と考えてしまいがちですが、テーマと手段の新規性・伝統性はむしろ、逆を行くほうが機能する場合があります。この時期の貴方は、ごく新しいものを目指す一方で、古くからあるものに親しむ、というところがあるようです。両者は別々のテーマではなく、あくまでひとつの方向を向いています。
また、他者との「対決・勝負」も生じます。正面からぶつかっていって得るものが多いでしょう。相手を打ち負かす、ということよりはむしろ、相手を「味方に付ける・身内にする」ための真剣勝負であるようです。
7月は躍動的な時期です。経済面でうれしいことが多いでしょう。また、7月末は人間関係において、ある特別なドラマが展開するかもしれません。大切な人との関係性が大きく変わる気配もあります。8月は豊かなコミュニケーションが広がります。9月から11月頭にかけては、「居場所・身近な人・家族」にかける時間と労力が増えそうです。貴方の住む世界を、よりたくさんの愛にあふれる美しい場所に変えていけるタイミングです。11月以降は好きなことに思い切り取り組める時期に入ります。愛にも強い追い風が吹き始めるでしょう。

8.5-8.14 生まれの貴方

「当たり前」の倦怠にメスを入れ、フレッシュで刺激的な生活を作る。

年の前半からすでにそうした動きの中にあるかもしれませんが、この時期、引っ越しや家族構成の変化など、「居場所」にまつわるダイナミックな変化が起こりそうです。あるいは、少し前に引っ越しなどを完了し、新たに構えた環境の中で、家族関係や生活のリズムなど「中身」を整えていくプロセスにある人も、少なくないだろうと思います。誰もが生活を包み込む「ミクロコスモス」を持っていますが、それはあまりにも当たり前すぎて、なかなか目を向けることができない世界でもあります。この時期は特に、そんな「当たり前」の感覚にメスを入れ、よりフレッシュで刺激的な日常を構築することができる時期なのです。他人との比較や人の意見にあまり振り回されることのない獅子座の人々ですが、この時期は自分の生活に関して、他人の生活から刺激を受けることも多いかもしれません。マネではないにせよ、誰かの生き方を目にして「そんな生活スタイルがあり得るのか!」というインスピレーションを得る人もいるだろうと思います。
8月、かなりスケールの大きなスタートを切ることになるかもしれません。出会いにも恵まれますし、「仕切り直し」しやすいタイミングです。10月はタフな交渉に臨むなど、人と正面から対決する場面があるでしょう。ここで得た勝利と「戦利品」は、貴方だけでなく貴方の周囲の人にとっても大きな恵みとなりそうです。12月は新しくも楽しいことが次々に起こる、ドラマティックなタイミングです。愛に追い風が吹く時期は11月以降、年をまたいで続いていきます。2019年は愛の年です。

8.15-8.22 生まれの貴方

自分が掌握する世界から、そのポテンシャルを最大限に引き出す。

「庭に畑を作って楽しむ」ような時期です。自分自身の掌握している世界において、何か新しいものを生み出せる、という喜びに満ちているのです。何もない場所に意味や価値を持ったものを生み出すのは、これ以上ない喜びですし、それを周囲の人々と分かち合うこともまた、素晴らしいことです。この時期の貴方の喜びは、貴方自身が構築し運営している世界の中に生起します。これは、「小さな世界に閉じこもる」ということではありません。むしろ、私たちが日頃軽視しがちなものの中に、驚くべき可能性が秘められているということに気付かされる、限りない広がりを持った時間となるはずなのです。
過去数年間の中で、限りなく遠い場所を目指して旅をしている、という人も少なくないでしょう。この「旅」は比喩的な意味ですが、文字どおり、留学や長期出張など、別世界を旅している最中の人もいるかもしれません。その長旅がそろそろ終わりに近づいています。「この旅でやり残したことはないかな?」という確認作業が功を奏します。勉強や研究活動に関しても、過去の積み重ねの果てに斬新な結果を出せそうです。
7月頭は楽しいことが多いでしょう。愛にあふれる美しい夏です。懐かしい存在が「戻ってきてくれる」気配もあります。8月は非常に忙しくなります。新たな任務を引き受ける人、転職活動で思いどおりの結果を出す人もいるはずです。9月から11月は、身近な人間関係が大きく動きます。大切な人と暮らす、というシンプルな理想を実現できる時です。年末、経済面で前向きな動きが。

 

12星座別占い

Horoscope : Ishii yukari / Illustlation : Chihiro Yoshii

石井ゆかりプロフィール

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『3年の星占い(全12冊)2018-2020』(文響社刊)も発売中。主宰WEBサイトは『筋トレ』http://st.sakura.ne.jp/~iyukari

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