2011年の上半期は、「熟成」のムードに満ちています。とはいえ、内にこもってじっとしている、という雰囲気は微塵もありません。それどころか、第三者の目には、誰よりもアクティブに、外界に向けて強く行動しているように見えるはずです。引き立てられ、重んじられますし、自分から新しい提案をどんどん提出していくことになるはずです。でも、それらにはどこか、「含み」があるのです。それら華やかな動き全体が、未来の夢に向けての「実験」的な試みであったり、手がかりを探るジャブだったりするのです。この時期の挑戦は、もっとスケールの大きな挑戦のための手がかりのような位置づけとなっているのです。 また、2010年の後半は「他者」との関わりに意識が向かっていたと思うですが、2011年に入ると、それが単なる他人に関するテーマではなく、自分自身のものだったことに気づかされるかもしれません。このシフトは、たとえば、恋人同士であったときは相手が「わからない部分の多い他者」であったものが、結婚と同時に「自分自身の一部」となってしまう変化に似ています。今までどこか外側から見ていたものを、自分の近くにぐっと引き寄せるような変化が起こりそうです。 大切なものを選ぶ時期。 まず年明け1月、「他者」とのあいだに生じていた緊張感がふっと消えていきます。また、外に向かって広がり続けていた他者とのつながりが、今度は「自分にとって特別なものを選別し、それを強化していく」プロセスに転じます。拡大膨張させるのではなく、真に意味のある大切なものを取捨選択していく作業が始まるのです。2月は非常に多忙になり、チャンスも増えます。プレッシャーとも仲良くできるでしょう。3月になると多少、自由度が増します。4月は「今まで歩いてきた道」を強く意識させられることになるでしょう。5月から6月頭はスピード全開で前進する時期です。自分から手を挙げて始めることも多いはずです。

下半期は、上半期よりもずっと印象的な時期となるでしょう。このタイミングは、12年に一度の「耕耘期」の始まりにあたっているからです。12年分の流れをスタートさせるべく、自分という畑を根本から掘り起こし、岩や木の根っこを取り除き、硬くなった土を鋤き返し、土に空気と養分を送り込み、新しい作物の種をまいていくような、そんな時期なのです。ですから「過去の判例」や「今までの慣習」が通用しない場面に多々、遭遇するでしょう。牡牛座は変化をあまり好まないところがありますが、この時期は「今までどおり」にしがみつくことはむしろ、危険です。着古した服を捨てて、新しい服を着るときのような、背筋がしゃんと伸びるような生き生きした空気が、この下半期から2012年の年明けにかけて、続いていきます。

2011年の牡牛座の恋愛は、「犠牲を払う」ということがキーワードになっています。といっても、貴方が誰かの犠牲になるとか、不幸になるとかいうことではありません。そうではなく、「相手のためにできること」が焦点となるのです。恋をすると誰もが、愛の言葉を欲しがります。抱きしめてほしい、自分のことを考えてほしい、と考えます。ときには、そのことだけに意識が集中してしまい、気がつくと相手の姿を完全無視していた、ということさえあります。ですが、この時期の貴方は、そんな落とし穴には落ちません。「相手に対して何ができるか」を深く考え、自分の目と頭と心で相手を見つめる努力を始めるのです。自分がどんな犠牲を払えるのか、こってり悩むプロセスの中から、いつのまにか虹が立つように、愛が育まれます。

人間関係にふわりと軽さが戻るとき。

とても大きな夢が生まれる予感。

自分を変えるチャレンジがスタートする時期。