今ではお中元やお歳暮の習慣もかなり廃れてきたようですが、それでもなお、季節に応じて贈り物を贈り合う習慣は完全になくなったわけではありません。
一昔前は特に「多すぎてどうすればいいかわからない」「扱い方がわからない」ような贈り物に困惑する、といった話もよく耳にしました。
大きな魚をもらったけれど、家の中でだれも捌ける人がいないとか、みかんを何箱ももらって腐らせてしまう、などの話もありました。
そんなふうに、「受け取る」ことは、なかなか大変なことです。
ものでもそうですし、人の気持ちもそうです。
どう受け取ったらいいかわからない「思い」というものがあります。
熱すぎて受け取れないとか、膨大すぎてどうすればいいかわからないとか、理解するのに時間がかかるとか、自分自身の感情と融け合わずに持て余すとか、そんなことがいくらでもあります。
今週、貴方は誰かの「思い」を受け取るのに、少々苦心するかもしれません。
なぜならその「思い」が、非常に熱く、真実で、深いからです。
軽い「思い」は軽く受け取れますが、ずっしりと中身の詰まった思いを受け取るには、ハートの大きさ、強さが要求されます。
それでも人は、お互いに思いを受け取り合って生きています。
思いの伴わない関わりには、たいした意味はありません。
「重さ」を避ける向きもある昨今ですが、言葉の重み、立場の重み、意義の重みなど、大切にされなければならないのが「重み」です。
関わりの「中身」が、今週はとても、いい意味で「重く」なる時です。