「ゆっくり話をする」時です。この時期の対話は特に、過去の経緯を振り返りながら、先を急がず、場合によっては過去のほうにぐっと遡っていくようにして重ねられます。一度した話を何度も繰り返し、脱線し、迂回し、その行きつ戻りつの中で、話を包んでいる世界の全容を捉え直すことができます。
出掛ける機会も多そうですが、こちらも「再訪」「同じ場所に何度も通う」ような動きになります。一度出掛けてそれで終わり、ではなく、何度も繰り返し訪れることで、その場所のこと、そこにいる人々のことが、染み入るようにわかってきます。
忘れていたことを思い出したり、バラバラの経験を頭の中でひとつの大きな物語に再構成したりするのも、この時期の重要なタスクです。「前進」は今は、ほとんど気にしなくていいテーマです。