今週の射手座の星回りを見て、鬼子母神の話が思い浮かびました。もちろん、今週の貴方が鬼神のようになる、という意味ではありません。そうではなく、一見利己的なように見える「欲」が、実は切ないほどに利他的な愛情と結びついている、というイメージが浮かんだのです。鬼子母神が人の子どもをさらったのは、自分の空腹を満たすためではなく、自分の子どもに与えるためでした。命を奪うようなことはもちろん、いいことではありません。でも、私たち人間は少なからず、動物や植物の命を受け取って生きています。自分が何かを手にした時、それを手にできなかった誰かが、どこかにいます。また、大切な人のため、守りたいもののために、より多くを確保しようとします。
この時期、貴方はできるだけ多くのものを自分の手で獲得しようとしているように見えます。生きるために必要なものを、大切なものを守るために必要なものを、どうにかして自分の手でつかみ取ろうとしているように見えます。貴方の心の奥底にある不安や悲観が、その「つかみ取ろうとする行為」と結びついています。自分が何のために何を欲しているか、そのことに気づいていれば、この時期の貴方は非常に多くのものを得られるでしょう。一方、もし貴方が「何のための欲望なのか」に気付いていないとするなら、それは少し、危険な状態と言えるかもしれません。
誰かと語り合うことによって、その危険は回避できる可能性があります。今何が欲しいか、そして何が不安なのか。誰かとふと、雑談できる場面があるなら、そこになぞなぞのヒントが詰まっているようです。