ジャムの空き瓶は「生活」で、散文的です。でもそこにイマジネーションを膨らませて、庭に咲いた小さな花を摘んで生ければ、窓際に「詩」が生まれます。業務連絡の最後に小さなほめ言葉をくっつけただけで、相手の心に魔法がかかることがあります。今週の貴方の世界では、散文と詩が出会って、そこにキラキラと魔法がかかる気配があります。
貴方はもともととてもロマンティックな人ですが、ロマンは非常にデリケートで傷つきやすいものです。ゆえに、貴方はそのロマンを心の中に丁寧に格納し、普段はできるだけ外に出さないようにしているのではないかと思います。でも、今週はそのロマンを少し、現実の中に「出す」必要があるのかもしれません。なぜなら、貴方のロマンを栄養のように、必要としている人がいるようだからです。
もちろん、貴方の大事なロマンをむきだしにドカンと表に出すのではないだろうと思います。そうではなく、たとえば冒頭のたとえのように、普段どおりのものごとをうつわとして、そこに少しだけ夢を生けて詩を作り、人の心に魔法をかける、といった作業を、あちこちに施すことができるのだろうと思うのです。