自分とは関係がないはずなのに、まるで大昔から知り合っていたかのように、強烈に「引き合う」ものが視野に入りそうです。遠くから来た人なのに既視感があったり、話しているうちに同じルーツに辿り着いたりと、何かしら距離や時間を越えて、引力のようなものが働く気配があるのです。
この年末年始は、懐かしい場所を再訪したり、長く離れていた故郷に戻ったりする人もいるでしょう。あるいは逆に、「いつも帰っている場所に、あえて帰らない」という人もいるかもしれません。普段とは違った距離感の中だからこそ、普段とは違う対話が生まれ、普段とは違った理解がもたらされます。「距離」が何らかの薬効を示す場合もあるようです。