石井ゆかりの星占い

2024/9/30 - 10/6

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週は3日、天秤座で日食が起こります。日本からは見えませんが、南太平洋、チリ、アルゼンチン等で金環日食が見られます。星占い的にはとても重要なターニングポイントです。日食は、言わば「特別な新月」で、物事のスタートラインです。だいたい半年から一年くらいをカバーする節目、とも言われます。特に今回は「過去」との結びつきが強い食で、何か復活するもの、再生するものがあるかもしれません。オーブはゆるめですが木星とトラインを組む食で、スケールも大きくなっています。風の星座の食のトラインは、状況を一変させるような大きなニュースを連想させます。また、天秤座は交渉や調整、契約と関係が深い星座なので、なんらかの約束がまとまるとか、あるいは、「本格的な交渉のテーブルにつく」といったイメージも浮かびます。建設的な対話が始まるようなタイミングと言えます。

風の強いトラインの一方で、こちらも角度は少しゆるいながら、水のグランドトラインが形成されます。蟹座の火星、蠍座の金星、魚座の土星の、大きな三角形が出来上がります。非常にエモーショナルですし、コントロールのしにくい、暴れん坊な雰囲気があります。強い愛情があればあるほど、怒りや悲しみも深くなります。人の感情は良いものと悪いものがぴったりくっついて混じり合い、「どちらかだけをとる」というふうにはできないようになっています。でも、それでも、総体としては「激しいほどの感情を生きた」ということが、人生の宝物となります。「一切心を動かさず、冷静に生きたことを誇る」という人も多分、世界には存在するのだろうと思いますが、たいていは熱い感情を生きる人を「羨ましい」と思うものではないでしょうか。その証拠に、ドラマや映画などのフィクションの世界では、多くの登場人物が叫び、泣きわめき、暴れ回っています。人はそういうものが見たいわけで、つまりそこに絶対的な価値がある、ということなのだろうと思います。この時期はただ、フィクションの激情に共鳴して涙するだけでなく、自分自身もまた、熱いドラマティックな感情を生きる人が多いのではないかなと思います。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

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