パリジェンヌが好きな、可愛い焼き菓子。 #04 どれが好き? カヌレ・マドレーヌ・ フィナンシェ。
Gourmet 2020.03.08
ケーキでもない、クッキーでもない、その中間ともいえる水分を含んだ焼き菓子が“ドゥミセック”。代表的なのは王冠のような形が愛らしいカヌレ、貝殻形のマドレーヌ、金塊をかたどったといわれるフィナンシェ。ケーキのようなカラフルな華やかさはないけれど、バターや小麦粉、卵の味がダイレクトに伝わって、スイーツ好きが最後に行き着くところと言えるかも。行列必至の旬の味や、一度は味わいたい名店の一品、フランス産発酵バターを使ったリッチな新作など、3つの味をピックアップ。
バターたっぷりのジューシーなカヌレ。
エシレ・パティスリー オ ブール(渋谷)
店内の厨房で焼き上げられる人気商品。購入は1人4個まで。「カヌレ・エシレ」各¥486
渋谷スクランブルスクエアの1階にできた「エシレ・パティスリー オ ブール」。ここだけの限定商品が「カヌレ・エシレ」だ。AOP認定発酵バター「エシレ」の専門店が手がけるのだから、バターを贅沢に使っているのは言うまでもない。口にすると、じっくり色濃く焼かれた香ばしい外側とは対照的に、中はしっとりクリーミー。ジューシーと言ってもいいほどバターたっぷりの生地がじゅわっと口中に広がる。数量限定なので、早めの時間に訪れるのがおすすめだ。
Échiré Pâtisserie au Beurre Tokyu Food Show Edge
東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア1F
tel:なし
営)10時〜21時
休)渋谷スクランブルスクエアに準じる
www.kataoka.com/echire/patisserieaubeurre/shibuya
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誰もが笑顔になる正統派マドレーヌ。
オーボンヴュータン(尾山台)
小ぶりで上品なサイズが、ティータイムにぴったり。ガレット・ブルトンヌなどとの詰め合わせも。「マドレーヌ」各¥238
日本のパティスリーについて語るうえで絶対に外せないのが「オーボンヴュータン」。クッキーやケーキなど、多彩なフランス伝統菓子が並ぶなかで、マドレーヌも貝殻形の正統派な佇まい。焦がしバターがふんわり香る、しっとりとしたリッチできめ細かい生地は、パサつきがなく口になじむ。紅茶やホットミルクに合いそうなハチミツの優しい甘さで、多くの人に愛されているのがうなずける。安心できるおいしさは、目上の方へも、子どものいる家庭への贈り物にもぴったりだ。
Au Bon Vieux Temps
東京都世田谷区等々力2-1-3
tel:03-3703-8428
営)9時〜18時
休)火、水
http://aubonvieuxtemps.jp
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リッチなフィナンシェが登場!
メゾン・ランドゥメンヌ(麻布台)
左から、バターの風味をより強く感じる「フィナンシェ・フランセ・ブール・サレ」¥281、優しい甘味の「フィナンシェ・フランセ・ナチュール」¥270
パリと東京に店舗を持ち、パン職人の石川芳美氏が手がける「メゾン・ランドゥメンヌ」。この春、日本上陸5周年を迎える節目に、日本で解禁となったフランスAOP認定バター、モンテギューバターをふんだんに使ったフィナンシェが登場! 甘く芳醇な味わいの「ナチュール」と、ナッツと旨味を感じる塩が加わった力強い「ブール・サレ」の2種類。濃厚ながらもすっと口になじんで、ついもうひとつ、と手が伸びそう。店ではほかにもこのバターを使ったクロワッサンや食パンなども登場。一般販売のないプロ仕様のバターだけに、こうした形で味わえるのは貴重だ。
Maison Landemaine Azabudai
東京都港区麻布台3-1-5 麻布台日ノ樹ビル1F
tel:03-5797-7387
営)7時〜19時30分
無休
www.maisonlandemainejapon.com
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photos : TETSUO KITAGAWA, texte : CHIEKO ASAZUMA