細川亜衣、イタリア4州の味を巡って 伝統のパスタで、シチリアの恵みをいただきます。
Gourmet 2020.09.20
イタリア南部シチリアには、海の幸はもちろん、野菜やフルーツをたっぷり使った料理が絶品! 家族みんなでパスタをこねつつ、ニンニクたっぷりのブジアーテを楽しもう。
|シチリア
子どもと楽しむパスタ作り。
親子や三世代で一緒になってパスタ作り――。イタリアの家庭ではおなじみの光景だ。螺旋状にぐるりと巻かれたブジアーテは、シチリア島の西部に位置するトラーパニ周辺で作られている伝統的なパスタ。昔から良質のニンニク(皮が赤く、風味が柔らかい)の産地として有名で、かつてはひとり1玉ほど入れていたため、“ニンニクのパスタ”という別名も。決して手軽ではない料理だけれど、だからこそ子どもや家族との時間をゆっくり楽しみたい。
Busiate con pesto alla Trapanese
トラーパニ風ニンニクのブジアーテ
材料(4人分)
[ブジアーテ]
セモリナ粉 200g
水 90g
[ペスト]
ニンニク 2かけ
アーモンド 40g
粗塩小さじ 1/2
完熟トマト 400g
バジリコ 2枝
オリーブ油 大さじ4
作り方
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ブジアーテを作る。ボウルや台の上にセモリナ粉を山にしておく。中心にくぼみを作って水を注ぎ、しゃもじなどで中心から混ぜていく。重たくなってきたらひとまとめにし、台の上で表面がなめらかになるまでこねる。継ぎ目を下にして丸め、ボウルをかぶせて30分ほど休ませる。
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1の生地をひとつかみ取り、両手のひらの下のあたりで軽く力を入れながら台の上で転がす。この時、べたつくようなら打ち粉(分量外)を適宜まぶす。生地をひとつかみ取って手の中で軽くにぎり、左手で生地の左側を軽く押さえ、右手で生地の右側を強く転がすようにして太さ5㎜の紐状にのばす。長さ約10cmに切り、軽く打ち粉をする。
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木の台で、断面の丸い串(編み棒、竹串、金串など)の左端にひも状にした2の生地の端を絡ませ、台に棒が斜めになるように置いて串に隙間をあけずに巻きつける。軽く転がして、螺旋状になるように形をととのえ、串をそっと抜き、乾いた布や板の上にくっつかないように並べる。
串に生地を絡めて1本ずつパスタを作る。地道ながら、没頭できる瞬間。
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ペストを作る。アーモンドは皮付きであれば湯剝きする。乳鉢やすり鉢に粗く刻んだニンニクとアーモンドを入れてする。へたを除き、小さく切ったトマトを加えてさらにする。どろどろになったら、ちぎったバジリコを加えてすり、最後にオリーブ油を加え混ぜる。
味の要になるニンニクや真っ赤なトマトをすって、ペスト作り。
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たっぷりの湯を沸かし、粗塩(分量外)を入れてブジアーテを茹でる。茹だったら(常温のソースに入れるとパスタがしまるので、やや柔らかめに)、ザルに上げてしっかりと湯を切る。
- 5の鍋にブジアーテと4のソースを入れ、粗塩を加えてよく和える。うつわに盛り、鍋底に残ったソースを回しかける。
※乾麺で作る場合は、手打ち風の螺旋状のパスタを合わせるとおいしい。
※ペストはフードプロセッサーで作ってもよいが、なめらかになりすぎないように注意する。
*「フィガロジャポン」2020年8月号より抜粋
photos : MAKIKO OGOMORI, recettes et cuisine : AI HOSOKAWA
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