やっぱり、京都が好き 京都で行きたい、ニュースタイルの酒場。
Gourmet 2020.12.28
京都で夜を過ごすなら、ジャンル多彩な、味もお酒も居心地も抜群なニュースタイルの酒場がおすすめ。
気取らなさがウリの、自然派ワインスタンド。
くまのワインハウス
仏サンセールの醸造家、セバスチャン・リフォーの白と。蒸し焼きにした無農薬キャベツに2年熟成のミモレットを纏わせて。「キャベツのエチュベ」¥900。ワインは一律グラス¥1,000
元古書店、かつて書棚だった場所に、いまはボトルが並ぶ。ロワールの生産者との出会いをきっかけに自然派ワインのとりこになった店主。造り手の個性がうかがえる“作品”はおよそ150アイテムで、料理は無農薬野菜などを使用した日替わりの一品とクラシックなビストロ料理。ワイン同様、素材の持ち味を生かしたピュアなテイストでワインに寄り添う。学生街の左京区らしいのんびりした空気感も、おおらかな自然派の世界にフィットする。
粗挽きと細挽きを合わせてリズミカルな食感に。「田舎風お肉のパテ」¥900
棚のボトルがメニュー代わり。テーブル席もある。
くまのわいんはうす
京都市左京区東丸太町41-7
tel:075-285-1001
営16時〜24時L.O.
休水 カード不可
予約したほうがいい
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ワイン党も日本酒党も! お酒を誘う料理に心酔。
三本木商店
店でミンチにした京鴨を炭火焼きに。弾力のある食感で、噛むほどに旨味とスパイスの風味が広がる。「京鴨の粗挽きハンバーグ」¥1,600。ワインはグラス¥900〜、ボトル¥4,500〜
かつての花街、三本木の町家。祖父母の住居だった建物を、精肉店やビストロなどでの経験を経て、東京から帰郷した店主が引き継いだ。名物は炭火焼きだが、あくまでも主役はお酒。五味を盛り込んだ前菜にスパイスを利かせた肉料理からスイーツにいたるまで、全皿に飲ませる仕掛けが。ワインは自然派のみで、店内のセラーでゲスト自らセレクトする。さらには燗酒も充実と、京都のお酒好きが口を揃えて推薦するのは当然かもしれない。
青カビチーズの塩気とフルーツの酸味が楽しい「スモモと水ナスとフルムダンベールのサラダ」¥850
店内は、庭に臨む町家らしい空間。
さんぼんぎしょうてん
京都市上京区真町478
tel:075-255-2810
営)17時30分〜22時L.O.
休)月、日不定休
予約したほうがいい
www.sanbongi-shoten.com
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手軽でおいしい、京都人のふだん使い。
おおはし
まずはこれから。こんにゃくウズラといった日替わりのおかずを少しずつ盛り付けた「ちょこっとずつ盛り」¥1,100、甘く穏やかな味わいの芋焼酎「紅小牧」グラス¥550
入りづらい雰囲気漂う石畳の路地に一瞬緊張が走るが、心配無用。商店街そばに誕生した、ゲストの大半がご近所さんという地域密着店。厨房に臨むL字カウンターには日替わりのおかずが盛られた大皿が並べられ、どれを食べようかと悩む時間も楽しい。ほかにも産地直送の旬魚のお造りに炭火焼き、揚げものに麺と縦横無尽。お酒もひととおり揃え、どんな気分にもこたえてくれる。ポーションもほどよいので、ひとり飲みにももってこいだ。
旨味ののった「鶏白湯スープのちゃんぽん」¥935
京都舞鶴産など、季節替わりの「生カキ」¥935
ドラム缶の立ち飲みコーナーもある。
京都市中京区三条猪熊町626-1
tel:075-406-7201
営)17時〜翌2時L.O.
休)日
予約したほうがいい
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ワクワクが加速する、ミクスチャー料理。
トゥ
ガーリックオイルと魚のアラとカツオの合わせ出汁のソースでいただく「AOPボッタルガ素麺」¥1,320、日本酒はグラス¥605
日本のイタリア料理をテーマにした、フウドが仕掛ける2号店。キッチンとフルフラットになったカウンター席は、プライベートキッチンに招かれているような気分に。京都銘菓にレバーペーストをサンドした前代未聞のおつまみから、イタリアのエッセンスと和の旨味を融合させた麺料理まで、料理の枠を軽やかに超えた組み合わせの妙に引き込まれる。想像を掻き立てるメニューを前に、全種制覇したくなること請け合いだ。
クーベルチュールを隠し味にした鶏レバーのムースと八つ橋による新感覚のフィンガーフード「八To橋」¥550
食感も楽しい「ゴルゴンゾーラといぶりがっこのポテサラコロッケ」¥748
テーブル席も用意する。
とぅ
京都市中京区高田町500 ポポラーレ御池1F
tel:075-708-3720
営)17時〜23時L.O.
休)木
※ほか不定休あり
カード不可
予約したほうがいい
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日本酒好きに贈る、細巻きと燗酒のペアリング。
乍旨司
全10種の巻き寿司以外に一品料理も揃える。撮影時は締めサバ、キンメダイの炙り、ハモのおとし。仕入れによって内容が替わる「造り3種盛り」¥2,000、「白菊」をはじめ、日本酒は150㏄¥700〜。冷酒も揃えている。
京都のお酒好きの間ではおなじみの日本酒酒場の新展開。寿司職人を父に持つ店主がフィーチャーしたのは、寿司でもお酒のつまみに適した「細巻き」。京都の寿司はほんのり甘めの味わいが特徴だが、相性を追求し、あえての江戸前に。粒立ちがよく旨味の強いシャリとネタ、そして燗上がりした純米酒のペアリングは想像以上だ。半合にも対応してくれるので、いろいろ試して好みの組み合わせを見つけるのも楽しい。
砂糖と醤油のみで炊き上げた「カンピョウ巻き」¥450
清涼なワサビ巻きに濃厚ウニをのせて。名物の「なみだウニ」¥1,500
奥にはテーブル席もある。
さしす
京都市中京区西大黒町336-10
tel:075-744-6615
営)17時〜23時L.O.
休)水
予約したほうがいい
https://restaurant-73414.business.site/?utm_source=gmb&utm_medium=referral
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和食の定番をカスタムして、自分好みの味わいに。
ラクイイッカイ
基本のお出汁バージョンの「ハモマツタケ」¥1,320。仕上げにゲストの前で削る3年熟成の本枯れ節を加え、旨味を重ねる。ワインはグラス¥660〜
ゲスト同士の会話を誘う大テーブルを舞台にした、揚げ出し料理の専門店がこちら。定番の京豆腐をはじめとした食材と、複数の節で重層的な味わいに仕上げた基本のお出汁、トンコツ、日替りの計3種の出汁から、客が好みの味を選ぶスタイルもユニークだ。出汁に合うワインというと白をイメージするが、「食材を揚げることで、赤ワインとの相性がうんとよくなるんです」と店主。14時からの通し営業なので、アペロにももってこい。
サイドメニューより、サラダ感覚でいただける一品。「お出汁とお野菜のテリーヌ」¥968
背脂を加えてコクを出したトンコツと、基本のお出汁によるダブルスープ仕立て。「出汁巻き(トンコツお出汁)」¥715
作業風景を眺めながら。
らくいいっかい
京都市下京区白楽天町502 福井ビル1F
tel:075-606-5112
営)14時〜21時L.O.
休)日
※ほか不定休あり
予約したほうがいい
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*『フィガロジャポン』2020年11月号より抜粋
photo : SADAHO NAITO (BON PHOTO SERVICE),réalisation : SHIHO YOSHIDA