最高峰のトスカーナワインとともに過ごす、優雅な"おうち時間"。

Gourmet 2021.05.01

最高峰のイタリアワイン「オルネッライア」から新ヴィンテージ2018年が登場。「極めて優美に仕上がった」という味わいの秘密を、最高醸造責任者がいち早くオンラインで教えてくれた。

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リリースされたばかりの「オルネッライア」2018年ヴィンテージ。

4月下旬、“スーパータスカン(トスカーナ)”として有名な「オルネッライア」の最高醸造責任者アクセル・ハインツ氏から幸福なインビテーションが届いた。「オルネッライア」の新ヴィンテージ2018年を、ともにオンラインでテイスティングするというもの。アクセル・ハインツ氏はメディアに姿を見せることが少ない人物としても知られるため、さらに気持ちが高まる。

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カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドをブレンド。カシスや地中海のハーブの香り。芳醇な果実味と長い余韻。長期熟成タイプで、すき焼きなど脂を感じさせる肉料理と好相性。750ml \37,400

テイスティングは日本時間の午後5時に始まった。イタリアの現地時間は午前9時。ハインツ氏の背後に見える庭の風景には、まだ朝の気配が漂う。早速、彼は「オルネッライア 2018」について解説してくれた。ひと口飲んでみると、その味わいは限りなく優美。まだタンニンの固さは残っているものの、芳醇な果実味とシルキーな口当たりに驚かされる。「今後、熟成を重ねたら、素晴らしい”貴婦人”になること間違いなし!」と確信。

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優美なワインが生まれる、トスカーナの土壌。

“スーパータスカン”とは、イタリアのトスカーナ地方で造られる最高級ワインのこと。カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどの国際品種をブレンドしたボルドースタイルで、「ボルドー5大シャトーに比肩する味」と称される。ボルドーほど熟成を待たずとも、早くからエレガントな味わいが楽しめるところから、1990年代に世界的人気に火がついた。1981年に設立された「オルネッライア」は、その美しい味わいから、有名な「サッシカイア」とともに“スーパータスカン”の筆頭として、現代のイタリアワインを牽引してきた。

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醸造家のアクセル・ハインツ氏は、知的で誠実な人柄。親日家でもある。

「オルネッライア 2018」について、ハインツ氏はこう語る。

「2018年は、全体的に暖かい年でした。春は雨が多く、少し冷涼でしたが、その分、美しい酸を持ち、よりバランスが取れたエレガントなスタイルに仕上がりました。例年ならば、雨がさほど降らないので、濃縮感のある味に仕上がるのですが、今年は、この雨が功を奏して、表現力が豊かなヴィンテージとなりました」

プラムやカシスの味わいと、シナモンなどのスパイスやハーブの香り。チャーミングな果実味の奥にクールなニュアンスが感じられ、確かに、優雅なスタイルだ。

「私たちは、年ごとにワインにニックネームを付けるのですが、2018年には『ラ・グラツィオーソ(優美)』と名づけました。美しいプロポーションとハーモニーが、その名を体現しています」

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「ベッラーリア」と名づけられた畑は、海岸から10kmほどの場所に位置。カベルネ・ソーヴィニヨンなどが植樹されている。

この美しいワインが生まれる背景には、ハインツ氏率いる醸造チームの高い技術力はもちろんながら、ワイナリーが位置するボルゲリという土地のテロワールにもある。フィレンツェから1時間ほどの海辺の町ボルゲリは、もともとは地元で人気の夏のリゾート地。地中海からの風が心地よく、夏は温度が上がりすぎず、空気もさらりとしている。この風が、ブドウによい影響を与えるのだ。また、沖積土や火山性土壌が混じり合った独特の土壌が、ミネラル豊かで繊細な味わいのブドウを育てるのだという。

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デイリーに愉しめる、“オルネッライアの姉妹”たち。

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「レ・セッレ・ヌオーヴェ・デル・オルネッライア」カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドをブレンド。「オルネッライア」のセカンドラベルで、樹齢が若いブドウから造られる。レッドベリーのアロマ。フレッシュ感があり、シルキーな舌触り。ステーキやローストビーフに。750ml \11,000

高級ワインのイメージが強い「オルネッライア」だが、実は、“チャーミングな妹たち”がいることは、よほどのワイン好き以外には、あまり知られていない。“次女”ともいえるセカンドラベルが「レ・セッレ・ヌオーヴェ・デル・オルネッライア」、“三女”がサードラベルの「レ・ヴォルテ・デル・オルネッライア」、そして“従妹”ともいえるのが白の「ポッジョ・アッレ・ガッツェ デル・オルネッライア」だ。どれもが「オルネッライア」と同じフィロソフィーを持ち、よりカジュアルに、若いうちから楽しめるのが魅力だ。

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外でワインを楽しむ機会が少なくなってしまったいまだから、時には“いいワイン”で自分を甘やかしてみたいもの。そんな時には、“オルネッライアの妹たち”とともに過ごしてみたい。そして記念日などの大切な日にはオルネッライアとともに。TPOに則ったワイン選びは、いまの時期の”おうちタイム”に彩りを与え、華やかな時間を演出してくれるはず。

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「ポッジョ・アッレ・ガッツェ デル・オルネッライア」ソーヴィニヨン・ブラン主体にヴィオニエ、ヴェルメンティーノ、ヴェルディッキオをブレンド。白い花と熟した柑橘の香り。エキゾティックなニュアンスも。魚介類のカルパッチョやアクアパッツァなどに。750ml \11,000

最後に、ハインツ氏はこう語ってくれた。

「皆さん、ぜひ、オルネッライアとともに、素敵な時間を過ごしてください。そして、コロナが収束した暁には、日本でお会いしましょう。それまで、お互い元気で過ごしましょう」

いつも思うことだが、”最高峰のワイン”からは優しさと誇り、そして深い愛情が感じられる。「オルネッライア」もしかり。いま、私たちの日々に必要なのは、きっとこういうワインだ。

●問い合わせ:日本リカー
tel:03-5643-9770

 

texte: KIMIKO ANZAI

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