スマートなのにプリミティブ、調理器具USUが登場。
Gourmet 2019.09.04
最近のレストランシーンでは、電子機器を駆使するより、炭や薪といったプリミティブな調理が圧倒的に人気である。おいしさへの追求と欲求の行き着く先は、つまりは本能を呼び起こすものにあるということなのだろうか。
そんな中、まさにいまの気分にしっくりくる新しい調理器具が発明された。「USU®」と名付けられたこちらは、手に持ったハンマーでものを砕くという、非常に原始的な仕組みだ。
コーヒー、ナッツ、ハーブ、スパイス……さまざまな食材を豊かに香り立たせる「USU®」。
しかし、ビジュアルはどこまでも現代的でスタイリッシュ。美しい曲線を描くシルバーのハンマーに、CDケースサイズの木の受け皿は、コンパクトに収納ができて、スマート。キッチンへの収まりもいい。
食材をハンマーで叩いてすり潰す。使い方はいたってシンプル。
具体的な使い方は、たとえばアーモンドなら、木の受け皿に5、6粒入れて、上からシルバーのハンマーで叩く。棒で叩くのと異なり、丸いアーモンドが逃げることもなく、ストレスフリー。ハンマーの重さと手の加減で食材に適度な力を加えられるので、繊維に沿って自然に砕け、ほどよい食感が残る。もちろん、もっと細かくしたければ、そのまま何度か叩けばいい。どこまでやるかはお好みで。
好みの細かさを自分の手で微調整できるのがうれしい。
おいしさのためにひと手間を惜しまないなら、オーブンでアーモンドを温めてから砕けば、びっくりするほど芳醇な香り! サラダやアイスクリームにかけるだけで、なじみのある一皿が3段階くらいグレードアップした味になる。「香りを食す」という「USU®」のコンセプトに心底納得するし、有名シェフらから高い評価を得ているというのもうなずける。
その場で砕いたナッツをアイスクリームにのせて。香りそのものがごちそうに。
ブラックペッパーをはじめとしたスパイスを砕くのも、もちろんおすすめ。ミルでは出せないフレッシュさと、大胆な粗挽き加減が実現する。
実際にいろいろやってみると、何と言っても、自分で叩いている感覚が楽しい。童心に戻ったような、いや、原始にかえったような……。
ホームパーティでは特に注目のアイテムになりそう。フレッシュミントをこれで叩いて食前酒に飾れば、スタートから盛り上がるはず。バーホッパーなら最高のモヒートも作れそう。料理やデザートの仕上げに、みんなの目の前でスパイスやナッツを砕けば、話題性もさることながら味もアップ。使用後は、さっと洗って拭くだけという手入れの簡単さもうれしいし、常にテーブルに出しておけるオブジェのような美しさがいい。
スタイリッシュなフォルムとコンパクトさも魅力。「USU®」¥30,240
さて、ここまで読んで、まずは一度手に取ってみたい、と思った人に朗報が。9月11日(水)〜24日(火)までの2週間、日本橋高島屋S .C .本館2階の「ギャラリー ル シック」コーナで「USU®」を手にすることのできる、「USU®」を発明したRE・LEAF社のポップアップイベントが行われる。実は高島屋のこのコーナー、本物志向の男性たち向けの雑貨編集ショップ。こんな素敵な調理器具を、男性だけに独占させるなんてもったいない。ぜひひとりでも、もちろん彼や友人を誘ってでも訪れて、本能が刺激されるその瞬間を体験してみて!
期間:9月11日(水)〜24日(火)
会場:ギャラリー ル シック
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋S .C . 本館2階
Tel. 03-3211-4111(大代表)
営)10:30~19:30
会期中無休
www.takashimaya.co.jp/store/special/galerielechic/index.html
●問い合わせ先:RE・LEAF
https://releaf.shop-pro.jp
texte : CHIEKO ASAZUMA