リンゴの甘みとチーズの塩気、風味豊かなポークソテー。

今回ご紹介するのは、「ポークソテー・リンゴとチーズのミルフィーユ」です。

塩を軽くふった豚肉とリンゴをフライパンでソテーしたら、熱々のうちに、チーズと焼いたリンゴをお肉に重ねて完成です。チーズの塩気とコク、リンゴの酸味と甘みがお肉に重なってとってもおいしいです。

ソテーした豚肉とリンゴの余熱で、チーズがトロトロに溶け出します。豚肉とフルーツの相性はいいので、いまが旬のリンゴ(紅玉)を使ってみました。

毎年、11月第3木曜日は「ボジョレ・ヌーヴォー解禁日」。2019年は11月21日(木)になります。

ボジョレ・ヌーヴォーは、フランス、ブルゴーニュ地方のボジョレ地区で作られる新酒のワイン。魚沼産コシヒカリで例えるなら、日本、新潟県、魚沼市で作られる新米、といった感じでしょうか。

今年作ったワインがいよいよ解禁! ということで、解禁日はお祝いムードとなり、毎年テレビなどでも話題に挙がります。

ワインの資格勉強をした際、お酒と食べ物のおいしい組み合わせとして「郷土(故郷・地方)を合わせる」と、学びました。

新潟の日本酒が、日本海で採れる魚との相性がいいように、ブルゴーニュ地方で作られたボジョレ・ヌーヴォーとブルゴーニュ地方で作られたチーズを使って、今回ご紹介のひと皿を作り、ボジョレ・ヌーヴォーとのマリアージュを楽しんでみるのもアイデアです。

ブルゴーニュ産チーズで日本で手に入りやすいもの(ウオッシュタイプ):

✔︎ ピエ・ダングロワ(食べやすく初心者向き・お手ごろ価格)
✔︎ エポワス(クセがあるといわれている・高価)

エポワスは「フランスでは”神様のお御足のニオイ”イギリスでは”豚の足の指の間のニオイ”と表現されている」という文章を、以前、インターネットサーフィンをしている際に見つけたことがあります。本当かどうか、イギリスに長年住んでいた方とフランス人に聞いてみました。ふたりとも「そうだよ! 神様とか豚とか、そういうのはよくわからないけれど、足の間のニオイと表現するよ!」との返答でした。

何度かエポワスを食べたことがあります。そんな表現をされるチーズなら、相当なニオイを覚悟していましたが、そんなでもない。もっとすごいニオイのするチーズは山ほどある、という印象です。お味は、とってもクリーミーで、いうほどクセもなく、チーズ好きの人にはたまらないお味だと思います。

ボジョレ・ヌーヴォーのお祝いに、エポワスを持参して、そんな話題を交えながらワイワイしても楽しそうです。

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★ポークソテー・リンゴとチーズ添え★

【材料】2人分
トンカツ用ロース肉 2枚(1枚150g)
紅玉(小) 1ケ
チーズ(ウオッシュタイプ) 30g *冷蔵庫で冷やしておくこと
塩   少々
バジルまたは紫蘇 8枚

【作り方】

  1. 下準備:ロース肉を常温に戻す。肉の両面に軽く塩をふる。紅玉を1/4に切り芯を取り除く。皮をつけたまま、2㎜にスライスしていく。
  2. 紅玉を焼く:テフロン加工のフライパンにサラダオイル(小さじ2)をひき、中火にする。フライパンが温まったら、紅玉を入れ焼いていく。両面きれいな焼き色がついたらバットに取り出しておく。
  3. 肉を焼く:2のフライパンに肉を入れる。焼き色がついたらひっくり返す。中まで火を通す間に、焼き色のついた面の中央寄りにチーズをのせる(あまり端っこにチーズを置くと溶けて流れ出るので注意)。
  4. 仕上げ:肉に火が通ったら、3を皿にのせ、2の紅玉を重ねる。仕上げに、バジルをのせて完成。

【ポイント】

  • バジルが大きい場合は、ちぎってのせるとよい。
  • リンゴが好きな方は、分量より多めに入れてもおいしい。

Nao Aoumi
パーティ料理研究家
フランス独立記念日と同じ7月14日生まれ。「きっとフランスに縁があるのよ」と両親にいわれ続け、大学では仏語を専攻。フランス留学、仏系証券会社勤務、南仏でのレストラン研修‥と、フランスと関わる人生を歩む。2019よりボルドーを拠点に活動。各メディアにレシピを提供する傍ら、マルシェやワイナリー巡りなど、食の探求を欠かさない。ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル資格取得。
BRUNCH : https://naoaoumi.wixsite.com/website-5

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