秋田の旅のお土産レシピ 魚醤のスパゲッティ

先日訪れた秋田の旅では、キノコやハタハタをはじめとした地の素材を秋田のお酒とともに楽しんできました。日本の旅で味わうおいしさはやっぱりとても贅沢。新たに魅力を再発見したのはハタハタを原材料とした「しょっつる」です。イワシの魚醤はナンプラーやニョクマム、イタリアのコラトゥーラなどを使っていますが、しょっつるは、鍋やうどんに使ったことがあるくらいで、むしろ馴染みが薄い調味料でした。味わってみると、角がなくて、香りは穏やか。いままで海外のものばかりに目が向いていたことを改めて気付かさせられました。

そこで作ってみたのは、コラトゥーラで作るイタリアの伝統レシピ。しょっつるを使うのなら、キノコやセリなどを使った和風パスタもいいのですが、魚醤の味が生きるようなシンプル極まりないレシピにしてみました。

合わせたのは、どぶろく。柔らかな微発泡の味わいが、魚醤の香りとふんわりと溶け合います。10月26日はどぶろくの日なのだそう。最近、どぶろくに開眼して、あれこれ試してみています。自然な味わいでアルコールも低く、日本酒とはまた違った魅力にあふれています。しょっつるもどぶろくもこれからの季節、いろいろな料理で楽しめそうです。

しょっつるのスパゲッティ

201026-hirano-01.jpg

<材料 2人分>
スパゲッティ 160g
ニンニク 1かけ
しょっつる 大さじ2
オリーブオイル 大さじ4
ディル 適量

⒈ ニンニクは3〜4かけになるように適当に刻む。しょっつる、オリーブオイルとともに入れて香りを移しておく。
⒉ スパゲッティは塩を加えない湯で茹でる。このレシピでは塩を加えないのがポイント。
⒊ 茹で上がったら、⒉のボウルに入れてディルを加えて和える。好みでレモンを絞っていただく。

201026-hirano-02.jpg

右は伝統の「しょっつる」、左は牡鹿半島の鯛から作られた鯛の魚醤。

平野由希子の季節のおつまみ。記事一覧へ

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
キーワード別、2024年春夏ストリートスナップまとめ。
連載-パリジェンヌファイル

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories