ストーリーあるアイテムが揃う、「夜明け」という名のショップ。

Interiors 2019.12.20

この冬、白金台に「夜明けのように静かで心穏やかな時間を過ごせる」というライフスタイルショップ、「À L’AUBE(アロウブ)」が誕生した。古民家をリノベーションしたこちらは緑に包まれた郊外の一軒家をイメージしており、2フロアに分かれた店内は1階にキッチンとダイニング、そしてグリーン、2階にはリビング、ベッドルーム、バスグッズと、生活にまつわるあらゆるシーンを総合的に提案している。

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軒先にマグノリアのシンボルツリーが揺れる、一軒家のような店舗。

店名のアロウブは、フランス語で「夜明け」や「黎明」を意味する。ここで扱うのは、夜明けのように静謐で穏やかな時間を過ごすための家具や生活雑貨だ。肌触りがよくて、ついつい手に取りたくなるもの。作り手の想いが伝わるもの、愛着を持って長く使いたくなるもの。自分たちが実際に使ってみて使い心地がよく、リラックスした時間を過ごせる、そんなアイテムばかりを厳選している。

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ペールトーンを利かせたコーディネートは空間づくりのヒントになりそう。

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中央はミネソタに工房を構える女性作家、シム・ワルコフによる「CYM」の磁器のフラワーベース。「CYM」のプロダクトを日本で取り扱うのはここのみ。¥18,000〜58,000

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特に力を入れているのはラグやカーテン、ベッドリネンなどのファブリック類だ。インドの手織りのラグ、リトアニアのリネンを使ったベッドリネン、ポルトガルのコットン製スローなど、オリジナルアイテムが充実する。「日本ではまだ定着していませんが、季節に合わせてインテリアファブリックを替える楽しみを提案していきたい。家具を替えるのは大変ですが、ファブリックを替えるだけでびっくりするほどイメージを変えることができますから」と、アロウブのディレクターは語る。

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オリジナルからヴィンテージまで、インテリアファブリックは品揃え豊富。

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極上の肌触りにこだわったオリジナルのベッドリネン。ピロー¥8,000〜、デュベカバー¥36,000〜

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色のトーンを抑え、シックに演出するベッド周り。

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空間を彩るオブジェやアートワークにも力を入れている。セレクトのポイントは、作品の背後から垣間見える、作家それぞれのストーリー。「たとえば、淡路島のアートユニット『O’ Tru no Trus(オートゥルノトゥルス)』によるオブジェは、各地の海を旅して見つけた海の漂流物と、それらから受けるインスピレーションを形にした真鍮を組み合わせて、オブジェやモビールに仕立てています。造形の表情の豊かさはもちろんですが、美しいストーリーを飾る悦びを提案したいと思っています」

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オートゥルノトゥルスのオブジェはすべて一点もの。

ダイニングのスペースには、カリフォルニアの工房で作られている陶器、フランス人女性作家のプレート、北欧のガラスなど、さまざまなテーブルウェアが並ぶ。柔らかなペールトーンを中心に、モノトーンを差し込んだセレクションが、スタイリッシュな心地よさを醸し出す。

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さまざまなテイストのうつわを組み合わせる。ひとつのブランドやテイストに縛られず、使い手の個性に合わせて自由にコーディネートするのがアロウブらしさだそう。

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1階の奥にはカフェを併設しており、4種のメインと4種のサイドメニューを組み合わせてお腹を満たすことができる。メニューはいずれも、フレンチの藤木千夏シェフが監修。自家製ソーセージを使ったスモーブロー、玄米や亜麻仁の雑穀ご飯といただくスパイシーな「フリカデッレカリー」などこだわりのメニューが並ぶ。リンゴやフルムダンベール(ブルーチーズ)入りでワインにも合う「白のドーナッツ」、カカオ、バナナ、栗、ローストしたクルミとスーパーフードをたっぷり合わせた「黒のドーナッツ」など、ワインとペアリングできるスイーツも見逃せない。

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アート作品を飾ったカフェスペース。

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コブミカンやショウガ、レモングラスなど香りのいいハーブを加えてチキンブイヨンで炊いたご飯と濃厚なカレーが絶妙にマッチ。「フリカデッレカリー」¥1,600。季節替わりの「季節のパフェ」¥750。12月はルレクチエ(洋ナシ)。ルレクチエとバジルの茎のブラマンジェに、ユズのジュレとバジルの葉の爽やかなソースを合わせていただく。

次の週末、心地よさのヒントを探しにアロウブへ出かけよう。

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オリジナルのルームフレグランス。右のリードディフューザーは表情豊かなインド製ハンドメイドガラスのベース付き。各¥10,780。左のファブリックミスト各¥2,800

À L’AUBE
東京都港区白金台4-19-20
tel:03-6456-2927
営) 11時〜19時
不定休

※この記事に記載している価格は、標準税率10%の税込価格です。

photos:MIDORI YAMASHITA, réalisation:RYOKO KURAISHI

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