パリの川村さんちの朝ごはん

冬の訪れに、芽キャベツのサラダとポーチドエッグをのせて。

冬を感じ始めると、出てくるのを待つ野菜が2つある。
一つは泥付きのアンディーヴ。少し前に、いつも野菜を買う農家さんに出る時期を確認したら、「12月15日!」と言われた。
もう一つは、芽キャベツだ。
12月に入ってすぐ、マルシェのスタンドに見つけて、うれしくなった。

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芽キャベツの食べ方が広がったのは、あるビストロで出合ったサラダがきっかけだ。
それまでは火を通して食べるものと思い込んでいたから、新鮮な驚きを得た。薄くスライスされた生の芽キャベツは、水気が無く少しもそもそとした食感で、馴染みある芽キャベツとは別物の印象を受けた。

それからというもの、家でも生で楽しむようになり、食卓での芽キャベツの出番が増えた。
水っぽさのない口当たりが、もしかしたら、冬のサラダに向いているのかもしれない。
それとサイズ感が、サクッと済ませたいごはんに適っている気もする。

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スライスして塩もみすれば口の中でもたつかない程度に少しくたっとして、でも水っぽくはならず、とても使い勝手が良いのだ。

そんなわけで、今では、コールスローを作るのにはすっかり芽キャベツを使うようになったし、あとは、ただハード系のチーズを振りかけコショウを粗く挽いて和えるだけのサラダにしたり、カリカリに焼いたベーコンにポーチドエッグと一緒にビストロ定番サラダ風にすることもある。

今日も、チーズを下ろして和えようかと思ったのだけれど、あいにく、ハード系のチーズを切らしていた。
そんな時は、ポーチドエッグをのせる。
そして、黄身を崩し、キャベツと絡めながら食べる。
ちょうどスモークサーモンがほんの少し残っていたので、それを添えることにした。

●今日の朝ごはん
・芽キャベツのサラダ
(クルミオイル、シードル酢、塩)
・ポーチドエッグ
・スモークサーモン
・タラマペースト
・リンゴ
・コーヒーショップDreamin manのスコーン
・コーヒー

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パリの川村さんちの朝ごはん一覧

川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
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