不摂生した分を取り戻すために運動......は危険な間違い!?

Lifestyle 2022.01.04

どんちゃん騒ぎした翌日、ランニングシューズやクロスフィット用のレギンスを履いて、余分に摂取してしまったカロリーを消費しようとしているそこのあなた。気を付けて、これは実はNG! ふたりの医者が説明する。

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腱の炎症、肉離れ、めまい…お酒を多めに飲んだ日の翌日はスポーツは避けた方がいい。photo: Getty Images

運動が好きな人にとっては、アルコールを飲んだ翌朝にひと汗かくのはわりと一般的なこと(なぜこのような自虐的な行為に走るのか疑問に思う人もいるだろうが)。数時間前に飲んだモスコミュールを帳消しにしようという魂胆だ。その勇気は大いに認めるとしても、実は身体にとってはありがた迷惑のようだ。寝ころがってドラマを一気見した方がいいと言っているわけではない。しかし、警鐘を鳴らしておこう。身体にとって飲酒後のスポーツは、良い作用よりも悪い作用の方が多いようだから。

解説しよう。アルコールを摂取すると体内に毒素に似たような成分が入り込む。「それらを排出するため、身体はフィルターの役目を果たす腎臓や肝臓を作動させます」とスポーツドクターであり外傷学専門医のジル・モンドロニは説明する。この間に運動すると「これらの臓器による身体の回復がまだ終わっていない可能性があり、その結果、臓器に多大な負担がかかるというリスクが発生します」

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腱の炎症、肉離れ、めまい

アルコールは身体から水分を奪い取る。その結果、筋肉の発達や正しい栄養摂取に必要な栄養素の一部が筋肉に供給されなくなる。「筋肉に通常の栄養が供給されないので、腱の炎症や肉離れのリスクが高くなります」とモンドロニは言う。柔道と柔術のフランス代表の元チームドクターのイヴ・エルヴエ=デ=フォルジュはお酒を飲んだ翌日についてこう助言する。「休息を取ることが重要です。悪い栄養素が入ってくると筋肉組織は壊れやすくなり、ねん挫などのリスクが高まるからです」
もうひとつ知っておきたいのは、アルコールの摂取から24時間たっても脳内の痛みの受容器はまだ麻痺しているということだ。肉体的な努力に対して抵抗が低く「気付かずに限界を超えてしまい、うっかりと破壊点を迎えてしまうことがあります」とモンドロニは付け足す。

さらに、運動の最中、身体はアルコールから出てきた毒素に対しての反応が鈍いそうだ。糖質や脂質を含んだ通常の資源からではなく、毒素から栄養素を摂取してしまうのだ。「ぶどう糖を不適切に摂取したせいで、めまいを起こす可能性があります」とモンドロニは言う。

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ではどうすればいいのか?

結論から言うと、お酒を飲んだ翌日はあえて運動しない方がいいとふたりの専門医の意見は一致する。モンドロニはさらに「朝食は軽めにして、肝臓をいたわるためにタイムやシナモン、ローズマリーなどのハーブティーを飲むことを勧めます」と付け足す。運動をしないなんてあり得ないと思っている不屈の読者には、気晴らしのお散歩はどうだろう。それもあまり長時間でなく、天気が悪い時は控えることだ。

text: Emma Beziaud (madame.lefigaro.fr)

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