アムールな国のイマドキ恋愛&結婚事情。 仲はいいけどセックスなしでもいい?アフターコロナのカップルリメイク術。

Lifestyle 2022.02.28

フランス人は自由恋愛を謳歌しているイメージがある。フランスのMadame Figaro誌によると、男女間にもコロナ禍の影響は否めないようだ……。


 COUPLE
LA LOVE PARADE

アフターコロナのカップルのリメイク術。

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photography: istock

ソーシャルネットワーク上では昨年夏、8カ月に及んだ冬眠から自由になった独身男女たちの喜びの表情が続々とアップされ、まるで「恋の季節がやって来た」と高らかに宣言するようだった。

だが「目と目を見つめ合う」熱い恋人たちはどこに行ってしまったのだろう?親密な雰囲気のレストランやバーにさえ、カップルの姿はほとんど見られない。さらに、ふたりきりでデートに出かける30代以上の「落ち着いた」カップルはなおさら少ない。アフターコロナには巣ごもり症候群(外に出るのが怖い)の恋愛版、「あなたを見飽きちゃった」症候群があるのだろうか?

カップルセラピストで、ポッドキャスト「私を好きならついて来て!」を主宰するカトリーヌ・ドゥマンジョいわく「この時期を元気一杯に乗り越えたカップルは多くありません。特に何か問題があったり、別れたいというわけではなくても、ある種の無気力に支配されているのです。この数カ月間で、仲はいいがセックスはしなくてもいいという仲間同士のような関係に移行したカップルが多い」。夜には大人しく布団に入ってしまうお子ちゃまのような態度には、もちろん理由がある。「パンデミックの間、私たちは子ども扱いされました 。カップルも退行して、よい子になってしまった。でも、ようやくセクシュアリティを認める大人同士の暮らしを取り戻す時が来たのです」

課題はまず、この「アンヘドニア(意欲減退)」状態についてパートナーと話し合うことだろう。そして 「ヴァカンスはいい口実になります」とドゥマンジョは言う。「ふたりでしたいと思っていることを、ヴァカンス前に話す時間を取るのはどうでしょう?いろいろな“したいこと”を巡る会話と いう感じです」。そのうち“したいこと”から“欲望”へと、話はこのテーマに及ぶ。少なくとも、セックスでいつもイニシアティブを持つほうの側から話が出るはずだ。

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では、「もう一度、一緒に燃え上がりたい」という気持ちになってきたら、どんなふうに環境を作り上げたらいいだろう? ステイホーム期間の馴れ合いモードから脱却して、「自分をケアし、マッサージや、自分のために必要なこと・したいことのために時間を使うことを認めてあげましょう」。「誰も見てないからいいや」モードになっているパートナーにも、その権利を自分に認めてあげようと伝えることだ。マッサージはカップルで予約もできる。あるいは、互いの服について意見を 交わすのも一案だ。「前から、あなたには青いシャツがすごく似合うと思ってた」とか。それは、 見た目の向上に再投資する方法でもある。

もうひとつ、テレワークがカップルに及ぼした目に見えないダメージへの対応も、早急に取り組むべきだ。それはプライベート空間が一時的に侵略されてしまったという問題。さらに、その後遺症も。ドゥマンジョは、「ささやき合うこと、呟くこと、カップルのやりとりに小さな声を取り戻すこと」が必要だと強調する。 テレワークによる電話やズーム会議の連続で、私たちは、はっきり発声することに慣れてしまった。「大きなはっきりとした話し方は、もちろんセクシュアルな気持ちを誘う口調とは言えません。カップルの関係にはそれなりのトーンが必要です」

ムードを損う悪癖がもうひとつ。パンデミック前には、ふたりの関係に敏感なカップルの間では、PCやテレビの扱いに気をつけていたものだ。ところが家に仕事が入り込み、情報を求める気持ちが高まり、閉じ籠ることに退屈する毎日の中で、変わってしまった。
「それぞれが “自分の”ドラマを、それぞれの端末で見る。そんな過ごし方をやめる時です」とドゥマンジョ。 ふたりで良質な映画を観るなら、もちろん YES! 一緒にソファに寝そべって。

*「フィガロジャポン」2022年3月号より抜粋

text: Ophélie Ostermann (Madame Figaro)

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